この手を【赤】 (ページ4)

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授業中のやり取りは日を重ねるごとに頻度も増えるけど未だに口でのやり取りはなくて少し臆病な自分が情けなくなる。

高校３年生で初めて同じクラスになった神ちゃんの方が話してる。些細なことではあるんやけどちょっと嫉妬する。

重「なぁーぁー、神ちゃんが話してて俺が話せてないのなんでなぁーん」
神「しゃーないやんか何回か委員会とかで一緒になったことあるんやもん」

神「でもAって呼んでって言われたんやろ？」
重「言われたんちゃうねん、書いとってん！」
神「一緒やん笑

呼ばれたいって書いてたんなら尚更話すのビビってる意味がわからん」

そんなん俺だって分からへん、こんなに話しかけたいっていうのに。思い通りにいかんことばっかり。まぁ今に始まったことじゃないけど。

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“じゃあそろそろ部活終わるよー、土日部活オフだからいつもみたいに学校来たらあかんからねー”

顧問の声が校庭に響いて部活が終わる。
重「あ、課題教室に忘れた､､､。

神ちゃん先帰っといてくれん？

俺課題取りに行ってから帰るわー！」

神「おん、わかったー。じゃ、また月曜日」

忘れた課題を取りに教室へ向かう。校舎内職員室だけしか灯りがついてないから真っ暗。3年のフロアに行くと何故か自分の教室だけ灯りがついてた。

こんな時間まで誰かおんのか？何してるんやろ。

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