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3月9日
桜が咲き始めたまだ少し肌寒い時期。
3年間の高校生活に幕を閉じる。
卒業式が始まって名前呼ばれて卒業証書を貰う。
めちゃくちゃみんないい顔してる。
うちの担任も号泣してて、おい泣くなや〜っていじるけど油断したら泣きそう。つられるからやめてや笑
あの後、無事俺もAも大学受験が終わって行きたい大学に進学できることが決まった。
でも、タイミングがなくてあの時の気持ちはまだ伝えられてない。
愛されてるAは先生とか後輩とかに挨拶しに行った。3年間のありがとうございましたとかこれからも頑張ってねとか。
神「結局伝えられてないん？」
重「うん。でも今日伝えるつもり」
神「､､､そっか」
神ちゃんは美容師の専門学校に行くらしい。
重「プロなったら1番に髪切ってな」
神「うん、あ、あかんわ。」
重「え、なんで？」
神「先約あんねん」
重「え、だれなん？」
神「ん？椎奈さん」
重「はぁぁあああっ！？」
急いでAの方に向かった。
重「A！なんで神ちゃんに髪の毛のカット頼んでんねん！！！」
卒業式とは似つかわしくない声が響く。だってしゃあないやん。神ちゃんだけずるいやん。
本人は言いづらそうにしてる。でも口を開いてこう言った。
「大毅くんの好きなタイプにしてもらおうと思ったの」
あ、あかんわと思ったけど無理。もう我慢できひん。
思いっきりAの腕を引いて抱きしめた。
「ん、え？大毅くん？」
重「A、遅くなってごめん。
Aのことが大好きです。会ってから2年話しかけんの遅なった。
でも今日も明日もこれから先も絶対Aのこと好きなのは俺やから
これから大学忙しくなると思う。
やから会えんくなる前に伝えとかないとって思ってん。
好きです。大好きです。付き合ってください。」
抱きしめながら思ってることを全部伝える。抱き寄せてるから顔は見えへんけど啜り泣く声が聞こえる。
背中に回ってきた腕。
「､､､私も好きです。
よろしくお願いします」
顔を上げて俺の目を見つめ直してしてくれた返事。たまらなくなって愛おしくなって抱き締め返した。
会えんくなる前に、言えんくなる前に気持ちを伝えてよかった。今度は彼氏としてAの小さな手を握った。
幸せにしたるからな。
大好きやで、A。
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作者名：茉莉花 | 作成日時：2024年2月1日 23時
