この手を【赤】 (ページ3)

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春の温かさでウトウトしてしまう。

ほとんど意識がない状態で今にも寝てしまいそう。
まぁ寝てまいそうなことなんていつもの事やけど、なんて自分でツッコミを入れる。

突然椎奈さんがクルっとこっちを向いて小さく折りたたまれた紙を俺の机の上に置いた。

えと、ん？どういうこと？

戸惑いとちょっとのドキドキで紙を開く。

“今日、サッカーの朝練だったの？”
綺麗で丁寧な文字で書いてあった。ただただ普通の質問に過ぎないかもしれないけど死ぬほど嬉しくなる。

あぁ、こんなことで目ぇ覚めるとか単純やなぁって我ながら思う。
急いでノートの最後のページの端っこを破って書いて渡す。

“そうやねん、椎奈さんは朝何聴いてたん？”

“ひみつ

あと、椎奈さんってなんかやだ”

“やだ？どういうこと？”

“Aって呼ばれたい”

重「､､､えぇっ！？」

「おーい、重岡うるさいぞー」
重「え、す、すいません！」
授業中やって言うのに思ってもなかった返答に大きい声で驚いてしまう。みんなもこっちみてクスクス笑ってて神ちゃんはちょっと呆れ顔。

当の本人はしたり顔で余裕そうにころころ笑ってた。
ちょっと悔しいけどまた、あぁ可愛ええなってどんどん好きが募る。

重岡大毅、ちょっと進展ありそうです。

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