この手を【赤】 (ページ18)

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中間テストが終わった。

結果はそれほど悪くはなくて一安心。

次にやってくるのは体育祭。

体育祭の種目を決めていく。

俺は神ちゃんと一緒にリレーに出ることになった。

神「なぁしげ、リレーのアンカーやってや」

重「、えぇ」

誰もリレーのアンカーなんかやりたがらへんから神ちゃんが俺に言う。小さい声で椎奈さんにかっこいいとこ見せるチャンスやんって。

重「アンカーするわ」
「よっしゃあ！重岡ありがとう！！」

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体育祭当日になり大盛り上がりになる。
リレーは最後の種目らしい。
10月の初っ端やけどまた日差しがジリジリしてて少し汗かくぐらい。

クラスの得点はころころ入れ替わっててどこのクラスが1位になってもおかしくないくらい接戦。

お昼休憩に入って給水所に行くとAが水を飲んでいた。
「あ、大毅くんお疲れ様

そういえばリレーのアンカーになったんだって？笑

神山くんから聞いた」

重「あぁ、そーなんよ」

「かっこいいとこ見たいから頑張って」

、、、そんなん言われたら頑張るしかないやんか！

重「頑張る、頑張るから応援して。」

「もちろん、いちばん応援するね」

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お昼休憩が終わって競技が再開する。今んとこ3位で他のクラスと追いかけっこ状態の得点。

得点とか勝敗とかじゃないって言うけどどうせなら勝ちたいやん？

リレーのアンカーは普通よりも走る距離が長くて追い抜かせるチャンスも追い抜かれるピンチもある。
リレーの順番がやってくる。

ピストルの音が校庭に響いて1走者目が走り出す。どのクラスもお互い引けを取らないくらい早くて横並びのまま２走者目にバトンが渡る。

２走者目で相手と距離をとれて1番早くに３走者目の神ちゃんにバトンが渡る、と思った時運悪くバトンを落としてしまって他のクラスに抜かれる。

足が速い神ちゃんやけど、さすがにこのタイムロスは痛い。必死に走ってくれてバトンが俺まで渡ってきた。

死ぬほど走って頑張って追い抜かすけど先頭だけは同じくらいの速さで追い抜かすのに手こずる。あぁもう、かっこいいとこ見せたいのに。

「大毅！頑張って！！！」
同じクラスのみんなが応援してくれる中確かに聞こえた。1番愛しい人の声が確かに聞こえた。あと半周で決着が着く。

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