公式に当てはめて (ページ4)

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引き算アインシュタイン河井ページ4

河井side

俺には彼女がいる。

とはいっても、しつこい女性からのアプローチを断るための口実で作ったってだけの彼女。

だから俺はその子に対して全く恋愛感情はない。

たまにその子が本気で俺のこと好きなんやなって思った時に心がちょっと痛むだけ。

ほら、今日も。

『河井さん！お疲れ様です！！』

河井「おーお疲れ様。」

劇場スタッフの彼女とはよく廊下ですれ違う。

『今日も相変わらずかっこいいですね！！』

河井「おーありがとう。」

えへへと照れながら、小さく手を振りその場を立ち去るA。

ｽﾞｷｯ

あぁ、またや。

今まで何度も色んな女性とお付き合いしてきた。

もちろんAのようなパターンで付き合った女性もいた。

その時はこんな風に心が傷んだことなんてなかった。

稲田「河井さん！久しぶりに一緒に飲みに行きましょうよ～。」

いつまでも出ることの無い答えを考えているところで稲田の声が聞こえて、現実に引き戻される。

河井「おん。ええな。」

たまにはこいつを頼るのも悪くないのかもしれない。