日録3.自慢の髪の毛 ページ4
「Aちゃん……右の髪の毛ちょっと切れちゃってるよ?」
跡地の作業中、杠が話しかけてきた
『え?あ…ほんとだ〜……』
杠に指摘されて、自分の結ってる右の髪を見るとどこかで切っちゃったのか、毛先がボロボロになってた
いや……これもしかして切ったというより溶けた…?
『……あ〜多分燃えちゃったのかな〜?』
そういえば、前にトラメが私に水をかけてきたことがある。遊びたいのかと思ってその後びしょ濡れで遊んでたけど、もしかして髪に燃え移った火を消してくれたのかな
『どうしよ〜……だいぶ伸びてきたからもっかい切り直そうかな』
千空と出会ったばかりの時は腰につくかつかないかくらいだったのに、一年半放ったらかしにしただけでもうお尻を隠せるくらいまで伸びた
腰まで切って、二つに髪を結んで、鏡にうつる自分を見た
『……』
_「Aの髪は、お星様みたいに綺麗な銀色だね」_
『母さん……』
母さんに褒められた、オリヴィエの髪
所々白が混ざってる、綺麗な銀
皆みたいに綺麗に整えたりはしていない、ただ伸ばしただけの髪の毛
真っ直ぐじゃないけど、ちょっとふわっとしている綺麗なお星様
……うんうん。母さんに似て、綺麗な髪の毛だね〜
せっかくだし、たまには髪型変えてみる?
ニッキーみたいに三つ編みを2本にしようかな〜
『……よし!結構長くなったけど、ちょっとスッキリしたかも〜』
外に出て、杠にびっくりされたけど、変には思われなかった
「ワォ、やっぱりAちゃんの髪、何しても綺麗だね!」
『……ふふ、でしょでしょ〜??』
自慢の髪
唯一の母さんが生きていた証拠になる
大切な髪の毛
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ひか - ヤベエッス!(⊃|∀|⊂)理想的な小説です!!(私にとって) (2020年6月18日 22時) (レス) id: 186ecad035 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べーたでーた | 作成日時:2020年4月19日 7時