お医者様と重症患者【不死川実弥】

診察５日目 ページ8

『……落ち着いた。ありがとう、実弥さん』


実弥「そうか、」


実弥は少しだけ、このままAといたいと思っていた。


『じゃあ、気を取り直して。診察するよ！！』

いつもと変わらない笑顔を実弥に向けた。


実弥「……ｯ///」


実弥の顔は赤く染め上がった。


『……ん、あれ、さねみん、顔赤いよ、風邪？』


Aは実弥の額に手を当てる。

実弥は肩を大きく上げる。

『熱は無いようだけど、心配のようなら薬出しとくよ？』


実弥「大丈夫だ……いいから離れろォ……///」


『そう？ならいいけど。さねみんの脇腹、抱きついたときに触ったけど……ほとんど大丈夫だよー』


実弥「……(休憩してねェじゃねェか)」

心の中でツッコミをしていた実弥だが、イキイキと仕事をするAを見ると、文句は言えなかった。


『じゃあ、大丈夫だよ。お大事にね！！』


実弥「あァ……」

実弥が診察室を出ると、


あの怪しい男がいた。

男は実弥を睨み付けて、去っていった。


実弥「……アイツ……！」

嫌な予感がした実弥は男の後をつける。


実弥「おい！！」


実弥は男を呼び止めると、男は振り向く。


男の顔にはたくさんの火傷の後や傷があった。


「何か？」

実弥「テメェ、さっきからずっといたのか？」

「まぁね、僕の【大切な人】を見守るのは当然の行為だろ？」

実弥「まさか……テメェ……！」


「あまり、僕のAに近づかないでね？僕は忠告したからね。うっかり、君を殺してしまうかもしれないから……」


男は殺意むき出しで実弥を見る。


そのまま男は去っていった。

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