最高峰《短編集》 (ページ7)

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… 甘味 ymmt ページ7

ymmt→｢｣貴方→『』

．

｢ねーーえ｣
｢Aちゃーーん｣

横から聞こえる可愛い声
『よしくん、私仕事中だよ』

｢うん、それ言うの8回目だね｣

『よしくん？』

｢だって～～～～｣

ぐーっと机に伏せて
上目遣いでこちらを見る

『その動作も8回目だね、』

可愛い可愛いとなでなでするとえへへと
少し八重歯を見せて笑う

正直もうよしくんのことを傷つけたくはない
忙しいのなんてずーっとで構ってあげられない

｢なんで俺の事家に呼んだんだよ～～｣

ちゃんとお別れを告げるために
いつもは仕事中に呼ばないけど
今日は家に来てもらった

『よしくん、』

やっぱり好きな人には幸せになってもらいたいから

．
午前6時

いつもより早く目が覚めて支度をする

A明日家で仕事だけど会える?

昨日きたメールを見返しては1人でニヤつく

最近忙しくて会えてなかったけど
今日はめずらしくAちゃんが家に呼んでくれた

いつもより大好きって言おう
お仕事手伝えることないかな？
仕事終わったらゲーム一緒にしたいな

想像しただけでも嬉しい気持ちになる

でもやっぱり現実は違っていた

中々仕事は終わらなさそうだし
なんだかすごく疲れているようにも見える

しばらくしてやっと、
『よしくん』って呼んでくれた。

｢どうしたの？｣

期待はすぐに裏切られた

『もう別れようか』

．
｢…えっと、｣

『ごめんね、突然変な事言って』

淹れたコーヒーを2人分用意して机に置く

『私ね、もうよしくんのこと傷付けたくないの』

よしくんは俯いて黙ったまま

『よしくんにはもっといい人いるよ
私は仕事人間だからさ、』

本音は一切口から出ないで嘘ばっかりを並べる

だんだん涙が出てきて言葉が詰まる

『仕事しか…できない不器用女…やだよね、』

しばらく沈黙が続く

｢それだけ？｣

『…え、』

｢そんなAちゃんが俺は好きだよ、｣

あっという間に彼に包まれてまた涙が溢れる

｢最近疲れてたんだよね
気付いてあげられなくてごめんね、｣

『ごめんね、…よしくん』

｢…で、どうする？さっきの言葉結構傷付いたんだけどさ、｣

『…う、…前言撤回します。』

｢よろしい …あ～～よかった～～｣

そう言ってよしくんは余計に強く抱き締める

『く、…苦しい笑』

｢忙しいのなんて関係ないよ、
ずっと大好きだもん、｣

大好きなよしくんの甘い匂いが私を癒してくれる
そんな毎日がこれからも続きますように