最高峰《短編集》 (ページ3)

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… 頼りガイ sgi ページ3

sgi→｢｣貴方→『』
．

『んー…！…頑張った…』

大きく背伸びをする私を目にした伊沢さんは
拍手をして労いの言葉をかけてくれる

伊沢｢さすがだね。お疲れ様！｣

今日は私の大仕事のおかげで色々上手くいった

2年付き合った彼氏に振られてやけくそになって
仕事してるなんて口が裂けても言えないけどね！

落ち込む姿なんて自分に合わない

．

渡辺｢Aちゃんまだ仕事すんの！？！｣

こうちゃんの声が仕事をしているオフィスに響く。

『今日は褒められて調子良いから、！』

無理すんなよーという声と共に
こうちゃんはオフィスを後にする

手を動かして頭の中をフル回転させて
なるべく考えないようにする。

．

時間は午後8時30分
そろそろ自分の身体も限界に近づいてきて
肩もぐっと重くなる

疲れてくるとどうしてもトラウマや彼との思い出が
フラッシュバックする

お疲れ様″ いつもそう言って出してくれる
彼が作るココアが大好きだった

泣かないって決めてたのに
涙が溢れる。

｢A?｣

涙でいっぱいの私の背中を優しく撫でてくれたのは
QuizKnockライターの須貝さんだった。

『すが、…いさん…』

｢ちょっと仮眠室おいで｣

須貝さんに腕を掴まれて
仮眠室へ連れて行かれる

．

｢そっかそっか、それは辛かったな｣

『…はい』

｢Aがバリバリ働くから変だと思ってたよ｣

『どういう意味なんデスカ』

｢…いやそういう意味じゃなくて！笑｣

素敵なナイスガイスマイルを見ると不思議と元気が出てきて無邪気に笑う須貝さんがとても可愛らしい。

｢変に強がってるように、…見えた｣

『…え、』

｢あ、その顔は図星だな？｣

隠してたつもりは無いけどあからさまに落ち込んでいる姿はオフィスの空気も乱すので見せたく無かった

｢あのさ、A｣

須貝さんは私の目を見て話しだす

｢お前さあ…無理に強がらなくてもいいよ、
俺が何度でもカバーするから…だから…｣

そう言うと須貝さんは私に触れるだけのキスをする

｢…もっと頼っていいから、
俺好きな子には頼られたいし。｣

驚いて固まっていると須貝さんの顔が赤くなって
私もハッとして体が熱くなる

『す、がい、…さ、…』

須貝さんは私に背中を向けて座る

｢…まじでごめん。俺何やってんだろ｣

私は須貝さんの服の裾を照れ隠しするかのように
ぎゅっと掴む。

｢…これからも頼ってもいいですか？｣