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/ Taiga
『 …ご飯豪華だね 』
「 1ヶ月の中で1番張り切った 」
そう目の前でドヤ顔をしてくるA
『 こんな豪華にされると寂しくなる、 』
「 そんな顔して食べんといて。きょもが美味しいー!って
可愛い顔して食べてるの想像して作ってるんやから 」
『 …ん、ごめん。ありがとう 』
明日で同棲して1ヶ月
それはこの生活の終わりを意味していて
終わりにかけて豪華な手作りご飯にしてくれたA
今日はラストの日だからと、テーブルにいっぱいのご飯
勿論美味しい。だけど、手作りご飯を目の前にしても、どうしても寂しさと悲しさが溢れてきちゃって
ここ最近は食べる時に毎回「悲しい顔せんといて」って言われるようになった
「 今日はデザートもあります 」
『 えっなにそれ!じゃあはやく食おっと 』
「 美味しく味わって!!!!! 」
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ご飯を食べ終わるとテッテレーン!と効果音付きで
美味しそうなデザートを持ってきたA
『 うわっなにこれ、見たことない! 』
「 うん、わたしも見た事ない 」
『 え? 』
「 え? 」
とりあえずきょもの好きなものを買ってそこから作った
って言うA。そんな天才なことできるの?
名前は『きょもの好物大作戦』らしい
生クリームたっぷりなのに食べたら後味スッキリでマジ最高
『 …ねえこれも食べれなくなるの俺?そんなことありえる? 』
「 ありえるねえ 」
『 ほんっっと意地悪!! 』
俺はこんなにも終わりが寂しいのに!
Aは寂しがる俺を見てケラケラ笑ってるだけ
いよいよ本当に寂しくなってきた
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作者名:お茶っぱ | 作成日時:2021年2月28日 3時