茨の谷の反逆者 Ⅱ (ページ36)

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83話ページ36

「ふむ…寿命のもともと短いヒトの子が怪我をするのもいたたまれないな」

「待て待て。わしを置いていくでない。何の話じゃ？」

「すみません、説明します」

リドルが言うにはサバナクロー寮がディアソムニア寮を潰すため、当日に大博打を仕掛けるつもりらしい。

一般人を巻き込んだ大規模な作戦だ。

「なるほどのう…我が主に対してなんと不敬な…」

「だろう？だが僕ほどの力があればなんてことない。情報提供感謝する、ローズハート。あとは僕達で何とかしよう」

「何とかとは？」

「僕たちを狙ったことなら、ディアソムニア寮内で解決するのが筋……これ以上何もしなくていい。本番を楽しみにしていろ」

「作戦を聞くまで納得できません」

「…これに関してはレイペアのユニーク魔法にも関わること…僕からは到底言えない。だが、上手くいくのはわかるぞ。必ずやけが人を1人も出さず事を鎮めよう」

できるだろう？レイペア。
と目を向けられる。
はぁ、私が、その…ラギーという生徒を魔法が及ばないところまで飛ばせばいいのね？
そういうことでしょう？

「ええ、できるわ」

「そういうことだ、ここまで調べてくれたハーツラビュルには悪いがあとは任せてもらう」

「あ、ちょっと！マレウス先輩！！」

「リドル、案ずるな。わしらはディアソムニア寮…魔法の扱いなら他寮に遅れをとることはない」