茨の谷の反逆者 Ⅱ (ページ24)

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71話ページ24

「ああ……もうすぐあるマジカルシフト大会、僕の出場を無くして欲しいらしい。戦力差がありすぎて他の選手が目立たなくなる…とな」

「ほお…してお主はどうするんじゃ？」

「構わないと答えておいた。…僕は茨の谷の次期当主……マジカルシフト大会で活躍などしなくても問題ない」

子供のお遊びに付き合ってやってるだけだ。
人の子の将来のためなら喜んで身を引こう。

「ふむ…もしそれが確定したらこちらは1人足りなくなるのう…A、お主出るか？」

「私は出ない…運動したら、さすがに身体が持たないから」

「おおそうじゃった！…そうなると…1年じゃが、セベクを出そうかのう」

ディアソムニア寮は魔法の扱いに長けた生徒が多いからセベクと言えど最初からレギュラーには入れない。
マレウスが出ないと言うならそうするのもありじゃ。

「ちょっと待って。マレウス、アンタ本気で出ないの？アタシ、そういうの嫌いよ」

「今度他寮の寮長にも多数決を取ると言っていた。その場で反対したらいい」

「そうさせてもらうわ。アンタが出なくなって得る勝利なんて本当の勝利じゃないもの」

きっと他の寮長だって同じことを言うわ。