122話 ページ27
「お茶、如何です？いまクロエと飲んでいたんだ」
「いただきますっ！」
「淹れるから座ってて」
「はい！」
ネロさんが焼いてくれたであろうマドレーヌとローズの香りがする紅茶。美味しそう。
「すこし蜂蜜をいれるともっと美味しくなるんだよ！ね、ラスティカ」
「うん。クロエはそれがお気に入りだね」
「蜂蜜！マドレーヌにもつけたら美味しいですよね」
「たしかに！いっぱいあるから沢山使っちゃおー！」
ネロが買いすぎたって1瓶くれたんだと棚から持ってきてくれた。
「そういえば私とシノ以外のみんなは無事なの？」
「無事…ではない、かな」
「えっそうなの？でもフィガロ先生の部屋には私とシノしかいなかったよ」
「うん。あの日倒れてたのはシノとAだけだったから……」
「？、どういうこと？」
クロエの言いたいことがわからず紅茶片手に首をかしげる。そうすれば「ヒースがね」と話し始めた。
「最初はすぐ目覚めるからって大丈夫そうだったんだけど、3日、5日と経つにつれて体調を崩しちゃって、もちろん俺も心配で辛かったけどラスティカが居てくれたから…。でもヒースは1人で抱えちゃって一昨日ご飯のあと吐いて倒れちゃったんだ」
「ヒース、大丈夫か！？」と食堂に声が響く。もたれ掛かるようにファウストのほうへ傾きその場で食べたものを全部吐いた。
「すこし熱もあるみたいだしいまはファウストが部屋で看病してるよ。シノの目が覚めないのが不安で精神的に限界だったんだろうってフィガロが言ってた。カインが相談に乗ってたけど、遠慮してたのかなぁ」
「…ヒース…、謝らなきゃ、ヒースに」
「どうして？」
「シノは私を庇って倒れてしまったの。だから、」
「そんなの、俺でもするよ。ラスティカでもすると思う。もしラスティカがAを守って、Aに謝られても俺うれしくないし、それは違うって思う。仲間を助けるのは悪いことじゃない。助けられることも悪いことじゃない。…だから、謝らないで欲しいな。Aもムルが俺を庇って倒れたら…俺に謝られたい？」
「う、ううんっ、そっか、そうよね…ありがとうクロエ。そこまで考えてなかった…、クロエは視野が広くて凄いなって思うの。あとで一緒にヒースのお見舞いに行こう」
「うん！！俺の方こそ嫌な言い方しちゃってごめんね！Aのせいじゃないって言いたかったんだ」
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灯油マン(プロフ) - るゆさん» ありがとうございます！早起きですね！4もありますよ！ (2021年12月5日 8時) (
レス) @page50 id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
るゆ - 3終わりましたね……めっちゃやばかったです、過去編が楽しみすぎる。4が出るのを楽しみに待ってます！ (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: 360678e429 (このIDを非表示/違反報告)
灯油マン(プロフ) - るゆさん» ありがとうございます！面白いと思い続けて貰えるように頑張ります！！ (2021年11月30日 12時) (レス) id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
るゆ - 灯油マンさん» いえいえ！こちらこそ、語彙力がないので上手く感想を口にすることが出来ないんですけど、読んだら感想を言いたくなるお話なので… (2021年11月30日 5時) (レス) id: 360678e429 (このIDを非表示/違反報告)
灯油マン(プロフ) - るゆさん» お久しぶりです！！ありがとうございます。わたしもなかなか更新できてませんでしたので！いつも本当にありがとうございます。 (2021年11月29日 9時) (レス) @page2 id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯油マン | 作成日時：2021年8月1日 11時
