353話 ページ29
「いや、ほんとに……なんの証拠もねえしさ……、怪しいところも無いんだけど……」
「うん」
「ブラッドはどうしようもねえ男だけど勘は鋭いし、しょうもない嘘をついたりしないから……だから、」
「本当だと思うって？」
こくん、とネロは頷く。
なるほどね。ネロからブラッドリーへの信頼か。
普通なら証拠持ってきなさいと言うところだけど、そもそもがおかしな話だからね。
各国4人ずつの魔法使いが西だけ5人いる。
……北もそうだけど、ホワイト様は魂だけだから訳が違うとして……。
いや、それで言ったら……あの子だって心臓は止まっていたんだから同じなのか？
「……」
ホワイト様の場合は選ばれていた上で、魂になったから違うか。あの子は「器」になってから呼ばれたことになるんだから。
特殊な例が多すぎて判断に困る。
「……ひとつ聞きたいのだが、もし仮にAが賢者の魔法使いじゃなかったとして、何か問題があるのか？」
「そりゃ問題あるでしょう」
「何故？」
「何故って……ここは厄災と戦う賢者の魔法使いのための家だ。そうじゃない人が混ざっていたら」
「Aは厄災を抑えるために毎日修行している。それすらも選ばれなくてはしてはいけないことなのか？じゃあ選ばれても厄災の日まで北の城に籠っていた私は？……厄災に立ち向かう魔法使いのための家なら、Aは住む権利があるはずだ。違うのか？」
「……それは、そうかもしれないけど」
「あ、俺だってな、別に追い出せって言ってるわけじゃない。一応情報を共有しようと思って言っただけだ」
「このことは心の中で留めておく、ネロご苦労だった。ありがとう」
「お、おう、じゃあな」
そそくさと出ていったネロをみて思う。
あんなにオズに詰められたら誰だって怖いっての。
やれやれとため息をついて、可愛い弟弟子を眠らせた。
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灯油マン(プロフ) - めがさん» コメントありがとうございます！面白いと思っていただけてとても嬉しいです！頑張ります！ (7月5日 14時) (
レス) id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
めが - 本当に面白いです！まほやく小説少ないから、嬉しい😭 更新楽しみにしてます。頑張って下さい！！ (7月5日 0時) (レス) @page35 id: 68e6fb8387 (このIDを非表示/違反報告)
灯油マン(プロフ) - ハミｨさん» コメントありがとうございます。2周目！？とても嬉しいです⸜(*ˊᗜˋ*)⸝頑張ります！本当にありがとうございます (6月25日 7時) (レス) id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
ハミｨ - ストーリーも絵も良すぎて2週目です！！！更新無理せずに頑張ってください！♡♡ (6月24日 23時) (レス) @page33 id: 3e53f8170d (このIDを非表示/違反報告)
灯油マン(プロフ) - お麩さん» コメントありがとうございます！お絵かき好きなのでそう言っていただけてとても嬉しいです！お話も褒めていただけてこれからも頑張れます！ありがとうございます(>ᴗ<) (6月13日 6時) (レス) @page10 id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯油マン | 作成日時：2023年3月19日 16時
