21人目の魔法使い〜フィガロルート〜 (ページ8)

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君はお姫様だから。

フィガロ先生にそう言われた。
私がお姫様だからついて行っちゃダメなのね。

だったら、お姫様を辞めればいいんだわ！

クロエに動きやすいドレスを借りて翌朝すぐに西の国へ旅立った。

地図で見たらこの辺りなんだけど、どこにあるんだろう。
キョロキョロしながら歩いていれば綺麗な女性に声をかけられた。

「アイシャ様！ごきげんよう！」

「え？？」

アイシャって誰？私はAなんだけど……
そう伝える前に女性は次から次への喋ってくる。

ど、どうしよう……どのタイミングで言えば……と固まっていると「あら、ミランダさんごきげんよう」と鈴の音のような声が聞こえた。

「え？アイシャ様？アイシャ様がおふたりも！？」

「まあ！そっくりだわ！……どなた？」

「！？」

ドッペルゲンガーというやつ？
これは間違えられるはずだわ！鏡を見ているみたいだもの。