21人目の魔法使い〜フィガロルート〜 (ページ18)

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数日後のある日、今日は学校も休みなのに昼休憩で家に帰ったらアリスがいなかった。

書き置きもないしどこへ行ったんだろう。

まだ仕事をしてるフィガロ先生の診察室にもいない。

「フィガロ先生、アリス見てませんか？それか、今日どこかへ行くって言ってましたか？」

「ん？見てないし聞いてないよ。いないの？」

「はい、どこ行ったのかしら……」

南の国だから大丈夫だとは思うけど、この村は近くに森がある。そこには結界が張られてるから魔獣は出てこないけど、こちらから入れば餌食となってしまうのだ。

「またルチルのとこかな？」

「ルチルさんの所へ行ってきます」

「俺も行くよ。午前の診察は終わったから」

ささっと机の上を片付けて診療所の扉に鍵をかける。

なんだろう、すごく嫌な胸騒ぎがする。
アリス、どこへ行ったの？

早く戻ってきて、顔を見せて。

祈るようにルチルさんの元へ行ったが来てないと言われ、ルチルさんと一緒に学校の先生になったミチルに聞いても知らないと言われてしまった。

最後の頼みはレノさんだったけど「見てないです……」と一言。

取り乱しそうになる私の肩をフィガロ先生は抱きしめて村の人に一緒に探してもらおうと言ってくれた。