21人目の魔法使い〜ブラッドリールート〜 (ページ4)

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｢俺は姫さんを石にしちまった方がいいと思ってる｣

｢え、あの……｣

｢お礼なんて要らねえ。アンタには関係の無い話だが、厄災は俺にとっての仇だ。仇と同じ魔力を持ってるアンタを生かしておくっつうのはどうも納得が出来ない｣

仇？誰のだろう。

だけど、ブラッドリーさんは怒ってる訳ではなくただ冷静に言葉を繋いで行った。

｢姫さんの役目がなんであっても俺ら北の魔法使いには関係ねえから｣

｢じゃあどうして助けてくれたんですか？｣

｢言ったろう。姫さんに俺の復讐は関係ない事だからだ。アンタがその魔力を持ったわけは聞いた。胸糞悪い話だ。可哀想だとも思う……今回の救出は俺の情けだ｣

2度目はねえ。
そう言ってブラッドリーさんは去っていこうとする。それを引き止めて｢待ってください｣と言えば｢石にされてえのか？｣と睨まれた。

｢姫さん、あんたは勘違いをしてる、魔法舎にいて感覚が鈍ってるか知らねえが、本来北の魔法使いってのは魔法使いすら手にかけるんだ。あんまりうぜえ事してると本当に石にするぞ｣