21人目の魔法使い〜ブラッドリールート〜 (ページ15)

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俺なりにちゃんと教えてるつもりだが、あさっての方向に魔法を打つノーコンぶりは変わらずため息が止まらない日々。

まあ可愛い息子のためだから頑張るけど。

やっと俺の腰くらいになった子供の髪を撫でてやる。

｢やめて！撫でないで！｣

怒ってる顔は姫さんそっくりだな。そう思った時、俺の目の前に姫さんがシュッと現れた。

｢ずるい！私も撫でてください！｣

｢は？なんだ？？｣

｢だめ！お母さん！僕が撫でてあげる！！｣

さっきまで俺に撫でられるの嫌がってたアトラはAの服を掴んでピーピー喚き、Aはさあ撫でてください。と頭を差し出す。

こんな意味わからない光景も見慣れたあたり、俺は北の魔法使いらしくなく……甘ったれたんだろう。

｢いつも料理ありがとな、アトラの面倒も任せて悪い｣

｢いえいえ！私は好きでやってますから！｣

｢お母さん！僕も！！お母さんいつもありがとう！大好き！いい子！｣

｢わぁ！アトラもありがとう｣

2人に髪がぐしゃぐしゃになるまで撫でてもらう。

本当にブラッドリーさんと結婚してよかった。