21人目の魔法使い〜オズルート〜 (ページ7)

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「…お久しぶりです、お父様…」

魔法舎へ行く時に謁見して以来だから約1年ぶりかな。

「おおよく来たな」

いつもより優しい目をして私を見てくれる。
…どうしたんだろう。お母様たちのこと謝ってくれるのかな。

そんな期待なんて吹き飛ぶほど清々しい声で父は言い放った。

「今年の厄災を弱めたようだな、実験は成功だ。この娘を牢へいれておけ」

「え？…ちょっと！やめてください！！お父様！！こんなことをするために私を呼んだのですか！！」

「イザベラを失った我々には厄災を抑える存在が必要だ。それが娘なら都合がいい」

「お母様を死なせたのはお父様でしょう！お兄様のことも！！あなたなど、親でもないわ！！」

その叫び声は謁見の間に寂しく響き渡った。

暖かい世界を知らなかったから生きていられたけど知ってしまっては無理よ！

メイドたちに無理やりお仕着せに着替えさせられ私は牢屋に放り込まれた。

「お父様！！出してください！！魔法舎へ帰らせてください！」

もう嫌。どうしてこんなことになるの。

私はただ自由に行きたいだけなのに。