21人目の魔法使い〜オズルート〜 (ページ4)

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夜中になってもオズは戻らなかった。

俺もそろそろ寝ようかな。

アーサー、ごめんね。助けてあげられなくて。

ソファに横になってそっと眠りについた。

部屋で寝ていたら、廊下を歩くシャイロックさんとムル様の声が聞こえた。アーサー王子が厄災の攻撃を食らってしまい、あと数日持つかどうかの状態らしい。

私一人じゃ足りないかもしれないけどミスラさんは来てくれなかった。

…シノを助けたときみたいに奇跡が起きますように。

全魔力を流し込んでアーサー王子の回復を祈った。

翌朝目を覚ますと床に7歳くらいの女の子が倒れていた。

それはどう見てもAで、なぜこんなことになったのか考えるが分からない。
そこへ血の入った瓶を持ったオズ様が入ってきた。

「アーサー？無事なのか？」

「はい。一晩寝たらだいぶ楽になりました…ですが、この子供が倒れていて…どう見てもAですよね？なぜ子供になっているのですか？」

その姿を見てオズは思い至った。この子は6歳か7歳の時に兄たちの石を糧に生き返ったのだと。

…身体中の魔力を使った今、生命維持は出来なくなり蘇ったときの年齢に戻ってしまったのだ。

「…アーサーを助けるために…命をかけたのか」

「え！？…私のために？…どうしましょうオズ様！！私は、誰かの命を犠牲に生きるなど到底できません！！」