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夕方まで中央の城に滞在して北の城へ帰る。
オリビアには勝手に出歩かないようきつく言いつけておいた。
「オリビアはなにかやりたいことはないのか?」
「んーーー……」
これ程の魔力量があれば大抵の事は出来るだろう。
もし夢があるのなら親としてサポートはしてやるつもりだ。
足をバタバタさせながら30秒ほど考えてなにか閃いたように「あ!!」と声を出した。
「世界征服して私の国を作りたい!アーサー様みたいに王様になるの!」
「……それはやめなさい」
オリビアの言葉にAは紅茶を吹き出して笑っていた。
私と結婚した際にフィガロが昔の話を全てしたから何があったかは知っている。
「血は争えないわね〜」
「A……」
お前まで茶化すな、と言おうとした矢先オリビアが更なる爆弾を落としてくる。
「じゃあ私、アーサー様と結婚してお姫様になる!!!」
「あらいいじゃない!アーサー陛下はとても紳士だから幸せになれるわよ」
「だめだ。娘は誰にも渡さない。私が死ぬまで守る」
「パパは過保護ですね〜」
「ね〜!」
オズさんなりにアーサー陛下をあの城へ渡してしまったことを今でも後悔してるのよね。
オリビアには悪いけどオズさんの心が、アーサー陛下を引き渡したあの日を克服するまでそばにいてあげてね。
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作者名:灯油マン | 作成日時:2023年7月30日 1時