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近衛兵の見張りもくぐり抜けて小さな女の子は城の中を走っていた。目指すは執務室!

そこに目当ての人たちがいる。


がちゃ、とドアを開け放てば2人は一斉に顔をあげて私の方を見た。



「アーサー様!カインさん!!こんにちは!」


「オリビア様!昨日ぶりですね」


「こんにちは、また内緒のおでかけか?」


オズに貰った身の丈に合わない杖を持ってオズの娘___オリビアはニコッと笑う。


「はい!おふたりをびっくりさせようと思って!びっくりしましたか?」








オズにそっくりの顔立ちをしているのに中身は生粋の西の魔法使いだ。人を驚かせることが好きでイタズラをしては楽しそうに笑ってる。


あの二人も毎日大変だろうな。



「オリビア様、以前からお願いしたいことがあったんです。聞いていただけますか?」







「なんですか?」

「あのですね…」


耳元で話した内容にオリビア様はキラッと目を光らせる。

「すごい!やります!」


「ありがとうございます!ではこちらへ」


何をする気かわからないが、アーサー様が楽しそうでなによりだ。部屋へ戻った彼について俺も執務室を後にした。

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作者名:灯油マン | 作成日時:2023年7月30日 1時

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