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オズさんの城へ来て数ヶ月。ここでの生活にもだいぶ慣れてきた。
部屋もありすぎて覚えられなかったけど、最近では迷わなくなってきたし、ここには世界最大の図書館にすらないような本まであってワクワクしちゃう。
「オズさん、この本読んでもいいですか?」
ムル様に公用語を教えてもらった私に読めない本はない。
今日も1冊読みたい本を見つけた。
「ああ、読んでやろう」
「あ、お願いします」
そしてなぜかオズさんは私が読みたい本を持っていくと毎回読んでくれる。
なんでだろう。字が読めないと思われてるのかな?
でも、親からこういう扱いをしてもらった記憶がないから、暖かい体温と心地よい声音で本を読んでもらう安心感に目覚めてしまった。
読む速さもゆっくりで、優しい声で、…眠たくなっちゃう。
今日もまたお話は途中で眠ってしまった。
「…寝たか。17といってもまだまだ子供だな」
アーサーが子供の頃は毎日この絵本をと強請ってきた。この子もそうとは思わなかったが、懐かしくて私も心地よい時間だ。
…明日はどんな本を持ってくるのだろうな。
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作者名:灯油マン | 作成日時:2023年7月30日 1時