21人目の魔法使い〜オズルート〜 (ページ14)

今日:14 hit、昨日:18 hit、合計:2,568 hit

14 ページ14

数日後、オズさんが私の元にやってきた。

焼き菓子を貰った日から数日見てなかったけどどこでなにしてたんだろう。

「これをお前に」

「！？…え？？？…あ、…え？ありがとうございます？」

急に渡されたそれは杖だった。

綺麗な青い宝石が着いたそれは見ただけで作りの良さがわかる。

「……、返事は？」

「え？」

なんの？？
杖、もらって、返事って…なに！？
わからないわからない。

古代式の儀式なのかしら！？

よく分からず杖とオズさんを交互に見ていればオズさんは「？？」と首を傾げていた。

「あ、えっと、はい！！！」

その返事を聞いたオズさんはふわりと笑って手を差し出してきた。その手を握った瞬間、ふわ、と体が浮遊して北の国のお城に移動していた。

「え？ここは？」

「私の城だ、好きに使うといい」

「ありがとうございます…あの、突然どうしたんですか？」

「フィガロに聞いたんだ、好きな相手には嬉しい贈り物をすれば返事を貰えると。…受け取って返事をしただろう？」

「ん？え、それって」

指輪の話ではないでしょうか。
杖じゃなくて。

あまりの勘違いに面白くて笑いそうになってしまう。

そっか。オズさんが貰って嬉しかったものは双子先生が作ってくれた杖だったのね。

だから私も杖をくれて…

「オズさん！この杖大事にしますね！」

「ああ」

やっぱり貴方は誰よりも優しいわ。