真祖 86 ページ9
桜｢その武器……
飛ぶもんだったのか…？｣
真｢初めて飛んだ…だって…
黒猫とホウキだぞっシンプルに考えて
……飛べるだろ！？｣
桜｢ふ……っ思いきり良すぎだろ……っ
……ホント 真昼って……｣
会話を交わせば、お互いに笑いあう。
真昼はまたこうして話せることに内心喜んでいた
それは桜哉も同じで。
桜｢もっと…こんなふうに
笑ってたかったよ……っ｣
絞り出すような声で話しながら
…大粒の涙を流す。
桜｢でもっ……だめなんだ、オレは…
あの時椿さんに……｣
◇◆◇
『…嘘をついた、オレが…姉ちゃんを殺したんだ
姉ちゃん…何で…俺が死ねばよかった…
オレのせいで……』
『君は何も悪くないよ
…何も君のせいじゃない
つらいことがあったんだね』
『……大丈夫 “全部終わったら”
必ず迎えに来るからね』
『迎えに来たよ』
◇◆◇
ｰ真昼ｰ
桜｢あの人はオレに
嘘をつかなかった｣
桜｢椿さんだけがオレに
手を伸べてくれた
救われたと思ってしまった｣
……同じだ……
俺と、同じように…
だったら、俺が……
俺が椿を止めなくちゃ。
桜｢オレはもう あの人を裏切れない……
あの人が殺せと言えば俺は＿＿｣
真｢…それじゃあっ 俺が椿を止めてやる｣
桜哉は涙を流したまま驚いている。
泣くなよ、桜哉。
…俺が、俺達が
真｢それができるのは……
シンプルに考えて 俺とクロだろ！！｣
俺達が…椿を止めてやるから！
お前は一人じゃねぇよ、
周りに、お前の傍にいてくれる奴がいるじゃねぇか。
真｢今のお前には……椿だけじゃない
俺も……皆もいるだろ！ 一人じゃねぇよ！｣
桜｢…真昼……オレに嘘つかないでよ…｣
真｢嘘じゃ……｣
桜｢信じたくなるだろ……！｣
俺の腕を掴む。
掴んでいる桜哉の手は少し震えてた。
桜｢…真昼 ……ありがとう、十分だ…っ｣
桜｢…でも、今は…まだ
一緒にはいられない｣
そう言って座り込んでいた場所からいなくなった。
真｢…待ってろ！！｣
いなくなった桜哉に向けて叫んだ。
…決めた。俺は……
真｢…クロ！ 俺……っ
椿を止めたい…今度は本当なんだ
そのために｣
真｢俺 クロと一緒に強くなりたい！｣
ｸﾛ｢向き合えっかな＿＿…｣
真｢…て、え！？ ハクもいたのかよ！？｣
｢気づいてほしかった……
でもまぁ…ありがとうね、真昼｣
−桜哉を助けてくれてさ−
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猫 - 真祖 85 「クロは日光で人になって」→「クロは日陰で人になって」か「クロは木陰で人になって」だと思います。 (2019年8月20日 16時) (
レス) id: 7b6f9874b2 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - めっちゃ面白いです更新楽しみにしてます！ (2018年1月26日 19時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
零番目の空虚(プロフ) - 閲覧、コメントありがとうございます。いろいろとぐだり始めている感じがするので、閲覧してくれる方に読みやすいように頑張っていきます！ありがとうございます！ (2017年8月20日 21時) (レス) id: 4fb706b0bf (このIDを非表示/違反報告)
道化師ロキ - とっても面白いです！続き楽しみにしています (2017年8月20日 20時) (レス) id: 091673db49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リズ | 作成日時：2017年8月19日 13時
