真祖 85 ページ8
◇学校◆
ハクは桜哉と一緒に学校に来ていた。
今日は文化祭。
桜哉は顔を半分狐のお面で隠している、それは龍征達の記憶を操作して顔だけ思い出せないようにしているからだ。
校舎の中は宣伝する声やはしゃいでいる人の声で満ちている。
桜哉とハクはどこにも寄るわけでもなく校舎の中を歩いていた。
桜哉の横を通りすぎる二人の人物。
それはよく知っている顔、虎雪と龍征だ。
桜哉は通りすぎた二人の後ろ姿を見る。
目を見開く桜哉。
つけていたお面を少し外して、その後ろ姿をまじまじと見る。
“待ってっぞ
桜哉！！”
龍征が後ろでぶら下げていたのは、真昼が書いたとすぐ分かるボードだった。
桜｢…………ッ｣
｢…………｣
悲しそうな表情を隠すようにまたお面をつけなおす。
そして、前を向いて歩き出した。
桜｢！？ いってぇ！！？｣
｢…！？｣
突然べちっと何かが桜哉の頭にぶつかる。
桜哉は衝撃で後ろにのけ反り、ハクは驚きで固まってしまった。
飛んできた黒い物体をつかんではがす。
その黒い物体というのはクロ。
桜｢何＿＿……｣
真｢桜哉！！｣
前方から全速力で走ってくる人影。
それは真昼だった。
桜哉はクロを投げ捨て、逃げ出す。
真昼もその後を追いかける。
ハクは投げ捨てられたクロを抱っこして呆然としていたが、｢早く追いかけろ…オレは動かねーぞ……｣と言うので桜哉の後を追った真昼を追いかけた。
素早く屋上に続く階段をかけ上がる。
屋上のドアは開いていて、真昼がフェンスから落ちた桜哉をつかんで落ちている所だった。
｢…ｯ！ 桜哉、真昼……！｣
真昼の掌から黒い何かが出現した。それは黒い、箒。
｢飛べ！｣と叫ぶと不安定ながらも飛んでいって、落下した。
慌ててフェンスを飛び越えて、真昼達に近い木の上へ飛び降りる。
クロは日光で人になって｢めんどくせーな…｣などとぼやきながら、座った。ハクも隣に座る。
桜｢その武器…
飛ぶもんだったのか…？｣
と言う桜哉の声が聞こえた。
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猫 - 真祖 85 「クロは日光で人になって」→「クロは日陰で人になって」か「クロは木陰で人になって」だと思います。 (2019年8月20日 16時) (
レス) id: 7b6f9874b2 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - めっちゃ面白いです更新楽しみにしてます！ (2018年1月26日 19時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
零番目の空虚(プロフ) - 閲覧、コメントありがとうございます。いろいろとぐだり始めている感じがするので、閲覧してくれる方に読みやすいように頑張っていきます！ありがとうございます！ (2017年8月20日 21時) (レス) id: 4fb706b0bf (このIDを非表示/違反報告)
道化師ロキ - とっても面白いです！続き楽しみにしています (2017年8月20日 20時) (レス) id: 091673db49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リズ | 作成日時：2017年8月19日 13時
