木村良平の妹ですが何か？【Kiramune】

episode２２_三者面談 ページ26

逃げたくなるような待ち時間に耐え、
いよいよ地獄の三者面談(しかも進路相談)…が始まった




先「Aさんのお兄さんでよろしいですかね？」



いつと冷静な先生が珍しく落ち着いていない


そりゃ当然か……理由なんて言うまでもなく、
あたしの隣に座っている兄のせいだと決まっているのだから


良「あぁ、はい…妹がいつもお世話になっております」


先「えー…では、早速進路についてですが…
事前のアンケートですが
Aさんは大学は受けないつもりで、
さらに就職も希望してないということなんですが…」



いや…だって…



もうすでに働いてるし




良「あー…こいつ、実は今…まぁ、仕事をしてまして」

先「Aさん！？…それは初耳なんですが…」


そうだろうな、言ってないから


良「ま、まぁまぁ、落ち着いてください」


このクソ兄に落ち着けなんて言われるとか、先生もうダメだよ


良「全然怪しい仕事じゃありません…ただ、ちょっと特殊な職業で…」


説明がめんどくさいなぁ


「まぁ別に先生になら言ってもいいよ…」


先「はい？…その職業というのは…？」




「あたし漫画家やってんです」







先「は…はぁ？」






あれ…？


先生理解してない？



幼稚園児でもわかるような言葉だと思うんだけどー




先「漫画…家…？」



「そーです！それに人気漫画家なんで、先生が心配することなんて何もないですよ」


良「お前それ自分で言うかよ」


「言うよ！
累計500万部突破の超話題作『SYMPATHiZER９』の作者だもん」




先「え？」




「あ、なんならサインでもいります？」



って言っても、あたしサインなんて書く機会ないから書いたことないけどね←



「先生ー？黙ってるってことはもう終わりってことでいいですか？あたし今日〆切なんで帰りますねーさよーなら」


良「おいっ！お前…待ってって！」


注意する兄を尻目に、あたしは教室を出た


良「あ…先生すいません…俺も失礼します！」


先「……(ぽかーん」



▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


Kiramune全然出てこなくてすみませぬ！

次話で、ぴこr…コホン！あの方が登場いたしますから！

episode２３_飛花落葉→←episode２１_予測不可

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す