○ WASABI (ページ26)

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不意打ちページ26

「あ、あのっすばる先輩っ連絡先とか聞いても…//」

「大倉くん〜今度ご飯行かへん？♪」

「章ちゃんめっちゃかっこよかったぁ//」

ステージから降りると、僕らを囲んで道を塞ぐ女の子たち

「丸ちゃーん♡ ベース持ったら男前やなぁ♡」

普段話したこともない女の子たちを

丸「ありがとう、ちょ、ごめんどいて？」

強引に避けて

「えっ… なんなんあれ感じ悪っ」

一直線に君の元へ向かった

一刻も早く君を彼から離したくなった

丸「A、」ｶﾞｼｯ

A「丸ちゃん！お疲れ様っめっちゃ良かったよ！」

丸「うん、ありがとう。ちょっと来て？」

錦「え、」

A「え、でも、亮くっ…」ﾁﾗ

丸「ええから。」ｸﾞｲｯ

A「ちょ、わわっ！丸ちゃん！」

錦「…」

勢い余ってフライングで連れ去ったってええやろ

もう気持ち抑えるのも限界やねん

錦「お疲れ、大倉」

大「お、亮ちゃんええとこに(笑) ちょぉごめん、友達来たからそろそろいい？」

「えぇ〜〜やだぁ、じゃあLINE交換しよ？」

大「絶対嫌」ﾆｺ

「なっ……！//」

錦「お前、相変わらず女苦手やな」

大「興味ない子やもん、亮ちゃんもやろ(笑)」

錦「まぁ。…あのさ、大倉あのベースの"丸ちゃん"って人、なに丸？」

大「はっ(笑) ちゃうちゃう、丸は苗字の方(笑)」

錦「…苗字？」

大「おん、丸山隆平で丸ちゃん」

錦「…Aって確か、」

大「Aちゃん？Aちゃんの苗字はなんやっけな。クラスで俺の出席番号の後ろやから…」

大「あぁ、大橋や。大橋 Aちゃん。」

大「なんで？」

錦「………別に。」

とりあえず誰の目にもつかない場所で

一番に頭に浮かんだ部室

女の子たちに捕まってすばるくんたちもまだ戻ってこんやろ

バタンっ

A「丸ちゃっどしたんっ？」

丸「………A、」ｸﾞｲｯ

ギュッ

A「！」

丸「…ごめん、もう少しだけ、」

丸「このままで…」

A「…丸ちゃん…？」

丸「…」ｷﾞｭｩ

A「どしたの、丸ちゃん……」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

Aとの間に一生懸命引いてた境界線を

自分で破っていってた

嫌われてもいい

どうなったって後悔したくなかった

丸「…ごめん、俺、」

丸「今から最低なことする」

A「え？」

グイッ

チュゥ…

A「？！」