○ WASABI (ページ3)

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涙目の恋模様３ページ3

大「え、亮ちゃん？」

放課後、高校の軽音部で

"錦戸くん"のことを聞いてみた。

大「あー友達やで」

渋「まじか(笑)」ｷﾞｭｲｰﾝ

大「ヤスも知っとるやろ？」

安「あ～廊下でチラッと見たことあるくらいやわ～」ｷﾞｭｲｰﾝ

安「あれは相当なイケメンやで(笑)」

部員は僕と

ドラムの基礎練してる大倉と

その近くでギターのチューニングしてるすばるくんと章ちゃん

大倉と章ちゃんは１年生で、Aとクラスも同じ

僕は一個上の２年生で

すばるくんはもう３年生やけどまだ部活に来てて、卒業するまで引退はせんらしい

大「でもまさかAちゃんの彼氏が亮ちゃんやとはなぁ(笑)」

安「Aちゃんも可愛いしモテるから、美男美女カップルやねー」

丸「…錦戸くんって、どんな子？」

大「うーーん…」

大「俺が知ってる亮ちゃんは、丸ちゃんには言わん方がええかなぁ(笑)」

丸「意味深！」

安「え、じゃああの噂ってほんまなん？」

丸「噂…？」

大「おいおい(笑)」

渋「ヤス、教えろ。」

安「…あーー、あんなぁ？」

安「錦戸くんは女遊びヒドイって噂がちょっと前にあって…」

大「あーぁ、言うてもうた(笑)」

女…遊び……

丸「……」ﾎﾟｶｰﾝ

大「ほら、丸ちゃん固まってもうたやんか(笑)」

渋「お前アホやなぁ(笑)お前が早よ手ぇ出さんから、そんな奴にAとられるねん」

丸「手ぇ出すとか言わんでっ」

丸「僕は純情なAをずっと守ってたくて、自分はずっと大人しくしとったんやからぁっ」

安「ほな告白して付き合ったらよかったやん、そしたら自分が何もせん限り守りぬけるで？」

丸「それは…なんていうか……」

丸「もし両想いになっちゃったら、絶対自分を止められる気せぇへんし……」

大「意志弱っ(笑)」

渋「片想い歴長すぎて、いざ両想いになんてなってもうたらたまったもんじゃないってことやろ？」

丸「そうっ！そういうことっ！」

丸「さすがすばるくん♪」ﾂﾝ

渋「やめろ、きしょいわ(笑)」ﾌｲｯ

丸「あと告白っていうたって、友達歴も長すぎて僕のこと男として見てへんやろうしぃ、」

丸「それで今の関係が壊れるのも嫌やなぁって…」

安「んーー難しいっ(笑)」

丸「…はぁ……」ｽﾞｰﾝ

渋「…よし、歌うぞ。」

渋「マル、ベース弾け。」

渋「お前の今の気持ち、全部音に乗せてみろ。」