○ WASABI (ページ17)

今日:9 hit、昨日:9 hit、合計:10,391 hit

相談２ページ17

渋谷SIDE

いつもマルを通してでしか接点のないA

二人きりでしかも相談やなんて

こんなチャンス活かすしかないやろ

渋「俺お前に聞きたいことよぉさんあるからなぁ」

A「私に…？」

こいつとマルが、何故そこまで仲良くなったのか

何故そこまで一緒にいて、恋愛に発展しないのか

いつもマルは核心をつく質問には答えへん

俺は気づいてる、

こいつらには何か

絶対に打ち明けたくない

二人の秘密がある

渋「…ん、まぁとりあえず」

易しい質問からいっとくか

渋「お前、泣くほどマルとのちゅーが嫌やったん？」

A「っ！//」

わっっかりやすく顔赤らめて

俺にはわかる、こいつがマルのこと

何も意識してないわけがないねん

それなりにずっと側で見てきた、話も聞いてきた

だからわかる

マルは、こいつに男として見られてないって

手ぇ繋いだり？我慢できんなってちゅーしてみたり？

なんやかんやしても男として見られてないって言うけど

…それは違う

こいつの顔は、意識してる顔やから

渋「どうなん？」

A「だ、だってそりゃぁっ…か、彼氏もおるのにそんなっ」ｺﾞｸｯｺﾞｸｯ

渋「例の錦戸くんに対しての罪悪感で涙出てもうたってか？」

A「っ、そ、そぅ…」

違うやろ

チチヤスのコーヒー一気飲みしといてその回答は違うやろ

渋「ここだけの話、しょーーじきに言うてみ？」

渋「俺にはわかるねん」

A「…わかる……？」

渋「おぅ、わかるよ」

渋「お前、マルのこと」

A「っ…」

渋「マルのこと好きなんやろ？」

どう答えたらええのか、模索してる顔

そんなこと初めて言うてきた俺に怒ってるような

でも、肩の荷がおりたような

そんな表情

A「……マルちゃんが、すばるくんはいつもズケズケ」

A「人の気持ちにつけ込んでくるからって……」

渋「おー、おー(笑)そりゃ悪かったな(笑)」

A「………でもそれが、」

A「…自分の口からは言わないことまでわかってくれるから」

A「話すと楽になるんだって……」

A「……」

A「………すみません、」ｽｸｯ

バタンっ

そこまで言って、

そいつは悲しげな顔で

教室から出て行った。