箱の中身は２ ページ7
箱を開けると、中には
白い毛布に包まれた
１歳ぐらいの赤ん坊がいた。
A「…よしよしよし、おいで…」ｷﾞｭ
Aが赤ん坊を抱える
７人はその様子を、不思議な感情で見つめていた。
横「その子と一緒に、この手紙も入ってた」ｽｯ
錦「"もう私の力じゃどうにもなりません。どうかこの子を守ってやって下さい。"……やって。」
村「〜〜っだからあれや、この子を世話して下さいってことやろ」
安「処分じゃなくて世話って、俺らのことなんか間違ぉてない？」
渋「間違ぉたてどうすんねん。」
横「ん〜…どうしよ」
大「…貰っちゃお！」
村「いや、あかんて」
丸「ええやん、面白そうやん」
渋「面白いことないわ。すぐ親のもとに返そ。」
横「その親と、連絡つかへんねや」
横「わかってると思うけど、連絡は向こうの一方通行。」
大「どっちみちさぁ、こんな子供捨てるような親に返したって意味ないって。」
錦「せやかてどうすんねんな。俺世話するなんて絶対嫌やで？」
渋「俺かて嫌や。」
村「ん〜〜ほなアレは？赤ちゃんポストとかは？」
横「俺らみたいになったらどうすんねん。」
∞「……。」
幼い頃から同じ孤児院で育ってきた彼らには
痛いほどその悲しさがわかった。
孤児院では子供の相手が得意な彼ら
だけど赤ん坊、それに育てる、となると
話は別であった。
村「〜っそりゃそうやけど…」
安「…親がおるんやったら、一回そいつと話した方がええんちゃう」
横「……俺も、そう思う。」
横「こないだの偵察した時の資料、もっかい見直して、尾行でも何でもしてコンタクトとろ。」
横「それまでこの子は俺らが預かる。それでええやろ」
渋「いやあかんてっ」
横「ジャンケンして、当番制でこの子世話していくしかないて。」
村「エイトルール、その２や。多数決で決めたことは？」
錦「…全員従う。」
渋「…」
A「…１度引き受けてもうた依頼やもん。それに…」
A「こんな小さい子、ほっとかれへんよ…」ｻﾗ
優しく赤ん坊の髪を撫でて
そう言ったAの表情は
誰よりも真剣であった。
錦「……Aが、そう言うんなら。」
渋「っはぁ………」
渋「今回だけやぞ。」
横「よし、ええな？」
丸「ほなやりますかっ」
安「ふぅぅぅ〜…」
横「いくで？」
∞「ジャンケンっホイッ！！」ﾊﾞｯ
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作者名：Noa | 作成日時：2020年8月18日 0時
