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ASIDE
泣いた
小さい女の子みたいに 声に出して泣きじゃくった
なんであんなこと言うん、すばるくん
勘違いやったなんて
ひどい、ひどいよ すばるくん
すばるくんのあほ…
あほあほあほ
A「っ……ぁほっ……」ｸﾞｽ
帰ってきた横ちょたちが
私が部屋から出てこうへんのを心配して
何回もノックしに来てくれたけど
こんな涙でぐちゃぐちゃの顔見せれる訳なくて
「大丈夫、お腹痛いだけ」って追い払った
翌朝 目がパンパンに腫れてないように
目冷やすもの用意しな…って
皆が寝静まったタイミングで部屋を出たのに
安「…目ぇ真っ赤やん」
A「……」
…なんでこの人は 私の部屋の前で三角座りしてんの。
安「はい、冷えピタ」
A「…」
なんでもわかるんやなぁ、章ちゃんはって素直に思いたいのに
そんな天使の顔見ても 思い出すのは
"お前 ヤスと付き合ぅたら？"
って言うすばるくんで
また腹が立った
A「…ぁりがと。じゃ…」
安「！待って」ｶﾞｼｯ
A「…な、に」
安「……渋やんと、何があったかなんて聞かへんからさ」
安「そばに おらしてくれへんかな……」
A「……」
安「…心配なんよ…このまま放っておいたら、Aが壊れそうで…」
すばるくんと章ちゃんは 全然違う
まるですばるくんが 章ちゃんの優しさを際立たせるように冷たくて
まるで章ちゃんが すばるくんの冷たさを際立たせるように優しかった
安「…渋やんがそう言うたん？」
安「……俺と、付き合えば？って？」
A「……」ｺｸﾝ
すばるくんと一線を越えてしまったことは隠して
絶対、章ちゃんにする話じゃないっていうのは充分わかってる上で話した。
本当は聞いて欲しかったから
章ちゃんの優しさ利用してでも この痛みを和らげたかったから
A「…ごめん、章ちゃんに こんな話…」
安「んーん。話してくれて嬉しい」
A「…優しいね」
安「優しないよ、俺」
A「優しいよ、それが章ちゃんやもん」
安「……ほんなら、俺は優しないって証明しよか？」
A「え？(笑)」
安「俺、今、慰めるフリして、この立場 利用してるで？」
安「渋やんに絶望してる今は チャンスやなって」
安「そう思ってるよ」
A「……」
安「……な？」
安「優しないやろ、俺(笑)」
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作者名：Noa | 作成日時：2020年8月18日 0時
