Initiation love 26 ページ26
祖「では、お前がワシの認めた相手と一緒になるか?ならば侑李の事は諦めてやらんでもない。お前が相手とあれば、良家の子女も喜んで嫁になってくれると思うぞ。さっきもJ商事専務のお嬢さんが…」
薮「だから、何度も言ってんだろ?俺には光がいるから無理。会社の事なら義兄さんの後は実力がある人に継がせりゃいいじゃん。一族経営なんてこのご時世、上手くいかないって…」
祖「即答か。ワシの言うことが聞けないのであれば、お前と話す価値などもう無いわ。
侑李の事にも口出ししないで貰おうか。これはコチラの問題だからのぉ。
さて、後は相手がどう出るか…楽しみじゃ…」
薮「ちょっ、待てよ爺さん…それって?」
秘書「ゴホンッ、社長そろそろご準備なさいませんと…」
爺さんが何か重要な事を言いかけた所で秘書のわざとらし咳払いが聞こえ、会話が途切れてしまった。
祖「では宏太、せっかくこんな所まで来たのだからみなで仮面舞踏会でも楽しんで行くがよい」
薮「おっおい!まだ話は終わってないって…」
それだけ言い残すと爺さんは隣の部屋へと姿を消してしまった。
わかってはいたけれど、やはり話は平行線のまま。
光の事を言われると、どうも冷静さを欠いてしまう自分がいる…
くそっ!!
頭をガシガシとかいてやり場のない苛立ちを何とか発散させ、少し冷静さを取り戻した俺は次に行動すべき事へと思考を変換した。
まずは説得に失敗した事皆に話をしないとか…
腕時計を確認すると時刻は22時30分になろうとしている所だった。
光のことも心配だし…
侑李に会えないのは少し引っかかるけど早めに部屋に戻るか。
*
ガチャッ
薮「光、とりあえず戻ってきたけど…って
おわっ!?いきなり抱きつくなんて、そんなに寂しかった?」
光「やぶ、知念には会えた?おじいさんの説得は?」
俺が部屋に入った瞬間、いきなり抱きついてきた光が矢継ぎ早に質問をしてきた。
薮「…ごめん。説得出来てないし、知念にも会えなかった」
光「そっか…
ねぇ、やぶ…俺たちが別れ…」
薮「光、コーヒー入れてくんない?
ちょっと落ち着きたくて…」
俺は光の言葉に被せるように発言をした。
例え嘘でもその言葉は聞きたくない!
光「…うっうん。」
そう言って光は部屋の隅に設置されているミニキッチンへと向かった。
さてと、これからどうしたものか…
俺は近くにあった一人掛けの椅子にドカッと腰を下ろすと、眩く光るシャンデリへと視線を移したのだった。
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黒猫ボス(プロフ) - atsuさん» 前回に引き続きコメントありがとうございます!!趣味丸出しなお話なので、読んで頂けるだけでも嬉しいのに、お褒の言葉まで…こちらこそありがとうございます!(≧∇≦)もう少しで移行しますので、準備が出来次第またお知らせいたします! (2017年9月27日 22時) (レス) id: 83d62a5f08 (このIDを非表示/違反報告)
atsu(プロフ) - 更新お疲れさまです!頭脳明晰かつ理路整然な薮君にはただ唸るばかりです。そして、この作品の生みの親である黒猫ボスさんにはいくら賞賛の言葉を贈っても足りません!今後の展開が楽しみでなりません! (2017年9月27日 16時) (レス) id: 12648f5822 (このIDを非表示/違反報告)
atsu(プロフ) - 更新お疲れさまです!久々のゆといのターンにテンションアップルしております♪笑 まだまだ謎だらけでもどかしくなりますが、やまちねの幸せな未来を願いつつ悶々としながら次回の更新をお待ちしております(*´∀`) (2017年9月21日 15時) (レス) id: 12648f5822 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫ボス(プロフ) - atsuさん» お返事が遅れてすみません。思ってたよりも長いお話になっておりますが、あと少しだけハラハラした展開をお楽しみください!^_^ (2017年9月15日 22時) (レス) id: 83d62a5f08 (このIDを非表示/違反報告)
atsu(プロフ) - 敵と味方が入り乱れているような展開にドキドキハラハラしっぱなしです…。次回の更新も楽しみにお待ちしております!(*´∀`) (2017年9月10日 16時) (レス) id: 12648f5822 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒猫ボス | 作成日時:2017年2月16日 22時