Initiation love 3 ページ3
「侑李様、さ、行きましょう!お祖父様もお待ちです」
知「ちょっ、ちょっと待って美咲ちゃん。いきなりこんな…それに荷物だって…」
執事「必要な物は全てこちらで揃えておりますので、侑李様は車にお乗りください」
知「…本当に待ってってば!こんな勝手なことされても困るよ!僕、自分で行くから…」
山「あの、どちら様か知りませんが、知念嫌がってるじゃないですか!やめてもらえません?こういうこと…」
かなり狼狽している知念を見て俺は思わず止めに入った。
美咲ちゃんと知念が呼んだぐらいだから、全く知らない人って訳ではなさそうだけど…
知「涼介…」
美「あら…こちらは侑李様のご学友の方々?
ご挨拶が遅れてしまって申し訳ありませんでした。
わたくし、侑李様のフィアンセ、西園寺美咲と申します。以後お見知り置きを。」
流れる様な所作でお辞儀をする彼女はいかにも良いところのお嬢様といった感じがした。
圭「あっ、初めまして。岡本圭人です。
って、ちぃちゃんのフィッフィッ、フィアンセ?!」
馬鹿正直に名乗った圭人に対して、ショックのあまり無言の俺。
そんな俺を無視するかの様にお嬢様は知念の腕に手を絡めて車のに乗る様に促していた。
美「侑李様、早く私たちの婚約披露パーティーに行きましょう!わたくし本当にこの日が待ち遠しくて…。それに、これはお祖父様の意思でもありますし…」
さっきから信じられない様な言葉が聞こえてくる。
今、目の前で起こっている事は本当に現実なの?
フィアンセって…何?
婚約披露パーティーって???
明日は知念の20歳の誕生日で…
圭人と3人でささやかだけどお祝いしようって…
俺、頑張ってご馳走作る気満々だし、
プレゼントも用意したし
これから先もずっと知念と…
侑李と一緒にいたいってそう思ってるのに…
俺は受け止められない現実に目の前が真っ青になり、足元からガラガラと崩れ落ちる様な感覚に襲われていた。
知「二人共、ホント明日はごめん!
…涼介…この事は僕が何とかするから…お願い。信じてて…」
圭「ちぃちゃん!?本当に行っちゃうの?」
美「では、皆様ごきげんよう!」
その言葉を残し、執事とお嬢様が半ば無理矢理知念を車に乗せ出発してしまった。
言いたいことは沢山ある。
すぐにでもあの車を止めなきゃと思うのに…
足が動かない。
そして、残された俺と圭人は…
ただその場に呆然と立ち尽くすことしかでしなかった。
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黒猫ボス(プロフ) - atsuさん» 前回に引き続きコメントありがとうございます!!趣味丸出しなお話なので、読んで頂けるだけでも嬉しいのに、お褒の言葉まで…こちらこそありがとうございます!(≧∇≦)もう少しで移行しますので、準備が出来次第またお知らせいたします! (2017年9月27日 22時) (レス) id: 83d62a5f08 (このIDを非表示/違反報告)
atsu(プロフ) - 更新お疲れさまです!頭脳明晰かつ理路整然な薮君にはただ唸るばかりです。そして、この作品の生みの親である黒猫ボスさんにはいくら賞賛の言葉を贈っても足りません!今後の展開が楽しみでなりません! (2017年9月27日 16時) (レス) id: 12648f5822 (このIDを非表示/違反報告)
atsu(プロフ) - 更新お疲れさまです!久々のゆといのターンにテンションアップルしております♪笑 まだまだ謎だらけでもどかしくなりますが、やまちねの幸せな未来を願いつつ悶々としながら次回の更新をお待ちしております(*´∀`) (2017年9月21日 15時) (レス) id: 12648f5822 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫ボス(プロフ) - atsuさん» お返事が遅れてすみません。思ってたよりも長いお話になっておりますが、あと少しだけハラハラした展開をお楽しみください!^_^ (2017年9月15日 22時) (レス) id: 83d62a5f08 (このIDを非表示/違反報告)
atsu(プロフ) - 敵と味方が入り乱れているような展開にドキドキハラハラしっぱなしです…。次回の更新も楽しみにお待ちしております!(*´∀`) (2017年9月10日 16時) (レス) id: 12648f5822 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒猫ボス | 作成日時:2017年2月16日 22時