グロテスク (ページ17)

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それからも

「Aー！ここわからーん！」

「Aー！あの先生ウザいねんけど！人の睡眠邪魔するとか最悪やん。あのハゲ嫌いや。」

『ちょっと！声大きいから！(ボソッ)』

「なんだ、佐藤。お前も文句あるのか？高橋も先生に向かってその口のきき方はなんだ。」

え、なんで私まで言われなきゃなんないの！！

『私は何も…「やって先生、俺にしか言わんやん！Aもさっき寝とったで！」

『ち…ちょっと！！！』

こいつ…！巻き込みやがった！

「寝てるやつが悪い。佐藤も一緒になって寝ないで高橋を起こせ。そして、こいつの言葉遣いも直せ」

別に一緒なって寝てたわけじゃないし！！！

言葉遣いは何ともなんないよ。多分。

『…はい』

「よし、授業に戻るぞー」

くっそ。恭平くんのせいで私まで注意されたじゃんか。

そう思って、隣の恭平くんを睨んだ。

「…っそんな怒らんといて！ほんまごめん！(ボソッ)」

『もういいよ。寝てたのは事実だし。』

「怒ってるやんかー。嫌いにならんといて！」

『ふっ笑』

「え！なんで笑うん！？」

『ううん。何でもない。嫌いになんかなってないよ。』

「よかったわ～」

「高橋、うるさいぞ。まだ懲りてないのか？」

「すいませーん。」

こんな必死に嫌いにならないでって頼まれたの初めてだったから思わず笑ってしまった。

とりあえず、恭平くんの転校初日は午前中だけでも散々でした。