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姐さんの隣 ページ14

「……は?」


ブラッドは間抜けな声を出してしまったが、ムマは既に携帯のバイブレーションの様に全身をガタガタと震わせている。


「本当にすみません。道が入り組んでいて途方に暮れてたんです。
道案内して頂き、有難う御座いました。

この御恩、必ずやお返し致します」

「いやいやいや、別にそんな事しなくても良いっすよ!!」


ブラッドとムマの視線の先には、モサモサとした頭の男と、彼に頭を下げるAの姿だった。


「否、其れでは私の心が痛みます。
何時でも構いませんので、ご連絡して下さい。

基本、何でも出来ますから」

「は、はぁ……」


気の抜けた返事をして、男はAと別れて行った。その背には、何時の間にか音速猿が引っ付いていた。

然し、そんな一部始終を見ていたムマは、天を仰いで発狂している。
ブラッドは、そんなムマを見て死んだ魚の目をしていた。


「……姐さんに、『何でも出来る』は言わない様に後で言おう。そうだ、そうしよう。
其れに、あの少年は童○だろうし、大丈夫か」

「あの男…俺の目には成人してる様に見えるんだが」


落ち着きを取り戻したのか、ムマは地を這う様な低い声を出して言った。
そんなムマには、ブラッドがポツリと呟いた言葉は耳に届いていなかった様だ。


無言でムマはAの方へと近付くと、Aも気配で気付いたのか、其方を振り返った。


「おや、ムマさんにシェリさん。
無事に合流出来て良かったです」


シュルシュルと一般的な人間よりも長い舌を鳴らして、Aは笑った。ムマは、呑気にも笑っているAを腕の中に掻き抱いて、空を飛ぶ。

流石に驚いたのか、Aも黄色い目を見開いて驚愕を映していた。


「……は?
ムマさん…、何故私は貴方に抱かれているのでしょう?」


ブスッーと不貞腐れて頬を膨らませるムマに困惑しながらも、Aは話し掛ける。


「……姐さんが悪いんだもん」


然し、ムマはそう言うと、其れっきり話さなかった。ブラッドも、彼女の気持ちを察したのか。或いは面倒になったのか。

恐らく後者だろうが、Aに真実を語る事は無かった。


屋敷に着くと、ムマはAを慎重に降ろして、また抱き締めた。
其れは、妹弟に母親を取られた兄姉が、母親に甘える様な行動に見えたAは、甘んじて其れを受け止めた。

ポンポンと、一定のリズムで背を優しく叩くAの姿に、昔に亡くなった母親の面影を、その場にいた二人の悪魔は重ねていた。

屋敷内をbefore、after→←シータモドキ=ゲロモブ



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無自覚サイコパス(プロフ) - 紅蘭さん» コメント有難う御座います。速度が余り変わっていませんが、頑張っていきたいと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。m(*_ _)m (2018年2月4日 13時) (レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - 更新楽しみに待ってます(*≧∀≦*) (2018年2月4日 1時) (レス) id: c067e04ee5 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 面白いです!更新楽しみに待ってます! (2018年1月18日 18時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
無自覚サイコパス(プロフ) - 黒猫さん» コメント有難う御座います。頑張って更新速度を上げようと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。<(_ _)> (2018年1月14日 19時) (レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2018年1月14日 15時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無自覚サイコパス | 作成日時:2017年10月29日 23時

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