二話『自慢話』 ページ2
ルイス・キャロルの朝は早い。
出社時刻は、ごく稀に今日のように遅れる時があるが、基本的には時間通り来る。
というのも、
「聞いてくれないか独歩。今日の朝アリスが私を起こして挙句の果てには朝御飯まで作ってくれたんだよ。もう之は矢張りアリスを溺愛する他ないと思わないかい？」
「質問をしておいて回答を聞かない辺りいつも通りだなさっさと仕事をしろ」
――――自分の愛する者(だが幼女だ)の自慢話を聞かせたいが為である。
一人で私のアリス可愛いアリス可愛いと呟いているのならまだ許容範囲だが、それを勤務中の探偵社員だけには収まらず挙句の果てには事務員にまで語り始めるのはどう考えても勤務妨害である。
つまりキャロルは太宰より厄介な人間なのだ。ある意味。
とはいえ仕事は一応こなしながら語りかけている、つまりながら作業をしている訳で。
失敗もミスも何一つ無く期限通りに終わらせてくるのだからこれまたタチが悪い。
ある意味これもこの個性派揃いの探偵社で生き抜く為の術なのだろうか、だとしても本人は無自覚なのだろう。
「えぇ、でもね独歩。アリスが―――」
「ええい黙れキャロル！貴様の仕事っぷりは目を見張るものがある。だが然しその業務中の自分語りをやめろ！気が散る！」
キャロルがまだまだ語らせて下さいと云わんばかりに口を開く。
それに余程限界が来たのだろう、国木田が全社員の思っていたことを全てキャロルにぶちまける。
―――良くやった。
誰もがそう思い、内心歓喜している時だった。
「私のは自分語りじゃなくてアリス語りだから安心して聞いてくれ給え！」
―――違う、そうじゃない。
ふんすっ、と鼻息を鳴らしながら、ドヤ顔を見せつけるAに一同がそう思った瞬間である。
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ヘルパー(プロフ) - 及川さん» ありがとうございます！私も正直何書いてるんだろうと思いつつ勢いのままに進めてます！w応援ありがとうございます！お応え出来るよう頑張ります！ (2018年4月4日 15時) (
レス) id: ee09beb631 (このIDを非表示/違反報告)
及川(プロフ) - 見たことのない書き方ですごい魅力的でした！！更新頑張ってください！影でひっそり見てますねw (2018年4月4日 15時) (レス) id: baff135399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヘルパー | 作成日時：2018年4月4日 12時
