Master Doll 【BTS】完

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とりあえず家に持ち帰ると、
すぐさま自分の部屋に持って行ってベッドの上に座らせる。



人形は意外にもしっかりしていて、
背もたれが無いのに真っ直ぐと座っている。




「持って帰ってきたものの...どうすんだ、これ」



自分のベッドに座る人形を見ながらただじっと見つめる。









「？」



ふと人形の手の甲を見ると、ローマ字で《U》と書いてあった。



「U？」



無意識に書いてある文字を口に出すと、
























ｷｭｯ




















人形が不気味な音を立てる。


その音は、陶器同士が擦り合うような音。




陶器...





この人形...





陶器で出来た、
球体関節人形なのか？







人形の頬に触れると、























ゆっくりと人形の瞼が動く。











「え」











驚いて俺は尻餅をつく。









ドクン...ドクン...と心臓が大きく波打つ。







人形が...う、動いた？







怖い














怖いはずなのに、
何故か目が離せない。






俺はまた人形に近き、
人形を上から見下ろした。











開いた瞼から姿を表せたのは、ルビーの様に透き通った赤い瞳だった。













気味の悪いほど青白かった人形の肌がゆっくりと、
人間らしくでもまだ真っ白い肌に変わり出す。


そして、





肌の質感もゆっくりと柔らかい印象に変わる。











ｷｭｯ







また陶器が擦れる音がする。






なぜなら、






彼女(人形)の首が動いたからだ。




下を向いていた顔が、ゆっくりと上へと動く。







あ、目が合った。












本当に、可愛い顔をしてる。


























『ここは...、、何処ですか？』



















はぁ？












嘘だろ？
















ただでさえ人形が動いたことにビックリしてるのに、













人形が喋った？









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