ページ ページ32
.
正直に言えば、２曲目はNCT歌って欲しい欲を詰めている。
特にテヨンさんにラップを入れて欲しい。
でも今ここで、個人の名前を出すのは相応しくない。
｢…誰でもいいです。私の曲を歌ってくださるなら！｣
今はまだ欲深くなるには早い。
｢そうか。なら、こっちで選ばせてもらうよ。｣
｢そうだ。この曲達をレコーディングする時は、Aくんも参加してくれるよね？｣
｢いいのですか？｣
｢もちろん。キミが全て作ったのだから。｣
｢ありがとうございます！｣
私の曲にまた命が吹き込まれることに嬉しくて仕方なかった。
でも何より、誰が歌ってくれるのかが楽しみである。
｢そう言えば、元同期たちには会ったのか？｣
｢いえ。私の同期はほぼ辞めたと聞きました。｣
｢そうだったな。NCTに知り合いはいないのか？
丁度127が練習しているはずだが。｣
｢会って…いいのでしょうか。｣
今テヨンさんに会えば膨らみすぎた思いが、爆発するんじゃないかと不安になる。
｢テヨンと仲が良かったんだろ？｣
｢…知っていたんですか。｣
｢ああ。スタッフから聞いたことがある。｣
自分の気持ちを隠したくて黙り込んでしまう。
｢どうした？会いたくないのか？｣
隣で師匠が心配そうに聞いてきた。
｢違うんです。ただ…｣
息を吸って覚悟を決めた。
｢…会いに行ってきます。｣
師匠にそう告げて席を立った。
スタッフさんに案内されて127が使っているスタジオに向かった。
｢こちらです。｣
｢ありがとうございます。｣
スタッフさんが私を置いて離れていく。
扉の前で一人、扉を開けるのを怖がっていた。
｢あぁ、告白して逃げたようなもんだからな…。
てか、覚えてくれてるかな？忘れられてたらどうしよう…。｣
1つ深呼吸をして扉をノックした。
気持ちが先立ちすぎて、自分が思っているより強く叩いてしまった。
中から数人の男性の声がした。
扉を開けてくれたのは、まん丸な目をした顔見知り。
｢わお…A！｣
私に気づいた瞬間マークは私を抱きしめた。
｢元気にしてた？｣
ハイテンションになったマークを気になったのか、後ろの扉から何人かが頭を出した。
｢誰が来たの？｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 546人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうなす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b115645c0f1/
作成日時：2022年9月29日 18時
