Forsythia ページ28
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｢やったー！｣
ついに、私が作った曲を使ってもらえる日が来た。
ドラマのOSTに使ってもらえるらしく、歌ってくれるのは何とNCTのドヨンさんとテイルさんだと言うこと。
大好きなテヨンさんと同じグループの人が歌ってくれるなんて、これは奇跡すぎない！？
嬉しすぎる！
｢初仕事だな。｣
私の師匠であるPLEDIS所属の作曲家さんが私を見てそう言った。
初仕事…では無いけど、念願の自分の曲に歌手の声が入るとなるとテンションが上がった。
｢はい！レコーディングにも参加できるらしいです！｣
初めての本格的な仕事に舞い上がりすぎた私はその日から当日までちゃんと寝れなかった。
そして、レコーディング当日、ボーカルより早くスタジオに入る。
録音ブースがよく見える席に座り、二人が来るのを緊張しながら待つ。
曲を作ったのは私だが、二人の指導はプロの人に頼むことにした。
｢｢よろしくお願いします。｣｣
重ための扉が開く音がすると、綺麗な顔をした男性二人が入ってくる。
｢NCTのドヨンです。｣
｢テイルです。｣
二人のオーラが普通の人と違うことは一目で分かる。
プロの人が録音の流れやイメージを伝えると、二人は真剣に聞いていた。
｢一応、曲を作ったのは彼女なんだ。｣
急な紹介に体が変な動きをする。
｢あ、初めまして。作曲家のAです。｣
震える声で体感5秒、実際2秒の自己紹介をした。
｢そうなんですね…、よろしくお願いします。｣
少し驚きながらも、ドヨンさんは丁寧に挨拶をしてくれた。
｢Aさんは、この部分をどうお考えですか？｣
テイルさんが録音ブースに入るとドヨンさんが私に質問してきた。
私に来るとは思っていなくて一気に変な汗が出てくる。
人見知りにイケメンは辛い。
｢ここは…ですね、もどかしさと切なさを全面に出して欲しいです。｣
恋愛ドラマのすれ違うシーンに使いたいと言われ作った曲。
主人公が男性に気持ちを伝えるが、遠回しに伝えたせいで誤解を生んでしまう。
それに気づいた主人公が自分を責め泣出すシーンを作曲の為に先行視聴させてもらった。
｢なるほど。悲しみですか。｣
歌詞が書いてある紙に、ドヨンさんはメモを書き足していく。
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作者名：ゆうなす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b115645c0f1/
作成日時：2022年9月29日 18時
