【NCT】Flower【TY】 (ページ23)

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Aちゃんから貰った箱には、僕が好きなブランドのスニーカーが入っていた。

たまにこのブランドの服を着てレッスンしていたのを思い出した。

その度に彼女は僕を褒めてくれた。

｢今日もお洒落ですね！｣

｢新しい服ですか？格好いいです、似合ってます！｣

そう言った時の笑顔を思い出す。

Aちゃん。

キミを思うと胸が苦しいよ。

もう会えないままなのかな？

会いたい。

あの時よりずっと。

｢ヒョン。｣

目の前で泣きそうなマークが、俺を呼びかける。

｢どうするの？｣

｢どうするって…どうも出来ないよ。｣

｢Aへの気持ちを諦めるの？｣

マークの言葉に視界が滲む。

｢僕はアイドルでデビューしたばかりの新人。
既に応援してくれてるファンもいる。
ファンを事務所を裏切る行為はしたくない。｣

その為には恋愛なんてしてられない。

デビュー後も熱愛が出れば仕事の数は変わる。

｢ボク、提案があります。｣

真剣なまなざしで言うマーク。

｢世界的に活躍して人気になることです！
Aが、一番の願いはヒョンが世界的に沢山活躍する事だって、そう言ってた。｣

マークの言葉に呆れたように笑った。

Aちゃんは本当に、俺の事を第一に考えていてくれたんだなと。

感謝と嬉しさで変な笑い方をしてしまった。

Aちゃんを思えばずっと胸が苦しい。

でもその分やる気が出てくる。

いつか必ず大活躍して、周りの大人が何も言えなくなるほど有名になって彼女を迎えに行くんだ。

そう思い決心した僕を見てマークが言う。

「心は決まった？」

僕は静かに頷いた。

この気持ちを秘めて僕はアイドルになる。

そしていつか事務所が認めるくらい、ビッグになってやる。

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