Transvaal daisy ページ3
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希望を胸に韓国へ渡り、私は無事に所属する事務所へ到着した。
｢初めまして。
今日からこちらで特別入社をさせて頂きく、A Aです。｣
受付の綺麗なお姉さんに声を掛けると、すぐに確認をしてくれた。
｢A様ですね。
確認が取れましたのでこちらをどうぞ。｣
そう言われ受け取ったのは、【PLEDISentertainment 関係者】と書いてある名札だった。
受付から出てきたお姉さんに案内され、事務所の奥へと入っていく。
エレベーターに乗り、上の階数が書かれたライトを見る。
どうやら私は６階へと案内されるみたい。
6階に着きエレベーターから出て左へと向かう。
｢こちらになります。私はこれで。｣
お姉さんに頭を下げ、エレベーターへと向かう背中を見送った。
改めて前を向き【第5会議室】と書いてある扉の前で、私は深く深呼吸をした後にはっきりとした音で扉をノックした。
中から男性の声がしたのを合図に、ドアノブに手を掛け力を入れた。
｢初めまして。今日からお世話になります。
A Aです。よろしくお願いいたします！｣
部屋の中にある長い机の先に座って居たのは、一度だけあったことがある男性。
この事務所で一番偉い人、社長の姿があった。
｢久しぶりだね。さあ、席に座って。
チェさん、お茶をお願い。｣
｢はい。｣
社長の隣に居た女性が返事をしると、静かに会議室を出ていった。
｢まずは軽く話をしようか。｣
優しく笑った男性とは反対に全く笑えない私。
微かかに手が静かに震える。
両親は一緒に渡韓すると言ってくれたけど、私が頑固なに一人で行くと言った。
｢飛行機はどうだった？｣
｢あ、えっと…、分からないことだらけでした。｣
｢そうだよね、初めては緊張するよな〜。｣
社長は物腰柔らかくて優しい人だ。
｢よく頑張ったね。｣
そう言って、席から立ち上がり私の所へ来てくれた。
｢中学校卒業するまで何度も乗ることになるから、きっとすぐ慣れるよ。｣
社長の手からお菓子が差し出された。
そう、私は中学を卒業してから韓国へ来る事になっている。
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作者名：ゆうなす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b115645c0f1/
作成日時：2022年9月29日 18時
