Gold medallion flower ページ46
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「いつまでそこに居るの？」
マークが蹲ってる私の顔を見てくる。
「だって、会うなんて思ってなかったから…、こんなダサい服で来ちゃった。」
ダボッとした長めのTシャツに隠れる短いズボン、髪型も巻かずにそのまんま。
尚且つメイクはほぼしていないから華やかさなんて無い。
「好きな人に会う格好じゃないよー…。」
「大丈夫。Aそのままで可愛いよ。」
「そうそう！ヌナはそのままで充分だよ！」
マークとヘチャンくんが一生懸命励ましてくれるが、なかなか気持ちは上がらない。
「それなら、コレを貸しましょうか？」
そう言ってジェノくんがチェックのシャツを差し出してくれた。
「これを腰に巻いたら少しはオシャレになるかも。」
「あ、ならコレもどうぞ！」
次にチソンくんがキャップを差し出してくれた。
「ボーイッシュぽく見えるけど、気休めになるかな？」
二人が差し出してくれたのを否定出来ず、受け取ることにした。
ジェノくんのシャツを腰に巻いて、チソンくんのキャップを被りドリムに見せる。
「どう？」
恐る恐る聞いてみる。
「うん！さっきよりはバッチリ。」
「ヌナ、ボーイッシュでも可愛い！」
なんて褒めてくれるから、恥ずかしくなっていく。
「ありがとう。借りたからには洗濯して返すね。」
「いつでもいいですよ。」
「はい！」
ジェノくんとチソンくんはなんて優しい子なんだ。
そう思っていると、スタジオの扉が開く音がして目線が一斉にひとつの場所へと集まった。
そこには今の私と似たような格好をしたテヨンさんがいた。
「おっ、お揃いみたいで良くない？」
「ヌナ、ファイティン！」
テヨンさんが来るなり、ドリムのみんながスタジオから出ていった。
シーンッと静まり返るスタジオ。
先に声を出したのは私だった。
「お久しぶりです。」
「久しぶり。」
実際に会うのは久しぶりだった。
「そういや、ヘチャンから聞いたよ。
Aちゃん頑張ってるんだね。」
「はい！有難いことに、依頼してくださる事務所も増えました。」
「そっか。僕もAちゃんが作った曲を前から好きなんだ。」
テヨンさん本人の口から言われて顔の熱が上がっていく。
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作者名：ゆうなす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b115645c0f1/
作成日時：2022年9月29日 18時
