九条の貴婦人Ⅱ (ページ4)

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地方大会団体戦1回戦目、観覧席にて花沢がスマホで男子を撮り始めた。Aたちの後ろの席には如月のファンが座っている

「「よーし！」」

早速小野木は1本目を中て1巡目4中と出だしが良い

男子はペース早くいい調子で的に中てていき、小野木や竹早が皆中を決めて掛け声と拍手が鳴る

鳴宮の最後の射で先手がゆるみ皆中とならなかったが16中という記録を出し2回戦進出を決めた……

荷物置き場に戻ってくると山之内はとあることに気づく

山之内「あれ？俺の矢じゃない……」

如月「どうゆうこと？」

竹早「係の人の取り違えだね、この場合は」

A「事務局でしょうね。山之内、予備の矢あるでしょ？」

山之内「俺もう2本潰してるから……」

またも山之内は顔を青ざめる。如月は自分の矢で矢束を測るがやはり短い、その様子を見た小野木は自分の矢を山之内に使えと言った

鳴宮「遼平って身長何センチだっけ？」

山之内「182！」

鳴宮「愁と同じか……遼平、ちょっと愁に聞いてみよう！」

考えるポーズをした後鳴宮は立ち上がり桐先の待機場所へ走った。その後を山之内は追いかける

小野木「敵の生徒にそんな親切するやついるかー？」

いました……

鳴宮と山之内は藤原に矢を借りた帰り、矢と弓を持った5人とすれ違う

二階堂「あれ？湊ちゃんじゃん」

名前を呼ばれた鳴宮は足を止め、遅れて山之内も止まる

誰かわからない顔をした鳴宮だが、二階堂がフードを外し顔を見て誰かわかった

鳴宮「あ……え、えーっと」

二階堂「二階堂。もう忘れちった？ま、しょうがないよねー俺あんまし目立つタイプでもなかったし」

鳴宮「いや、そんなことはないです！」

不破「なーに言ってんだよ、おまえのキャラ逆だろ？」

二階堂「ひっで！……お互い、桐先脱落組か～ま、期待してるよ！」

二階堂は鳴宮に軽く肩を叩き去っていった

山之内「誰？」

鳴宮「桐先中の時、1学年上だった二階堂永亮先輩。俺たちとは違う流派でその射型はめちゃくちゃかっこよかったんだ」

鳴宮の瞳はキラキラと輝いており二階堂の背中を見つめた……