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望へ
この手紙を望が読んでるってことは、多分俺はこの世におらんねやろな。
きっと望はいっぱい泣いてるんやろうな〜。
泣き虫！
病気になって、望と別れて、毎日のように望の夢を見て、望が俺の前に現れた時はほんまにお迎えが来たんかと思ってしまったわ。
あれからもう3ヶ月？あっという間やな。
俺は望のおかげで、闘病生活にも関わらず毎日が楽しくって楽しくって仕方なかった。
迷惑かけてごめんな？
きっと望は迷惑なんて思ってないって言ってくれるんやろうけど、俺はほんまに感謝してる。
ここからは俺の本音。
あ、上に書いたことももちろん本音やけど。
望と色んなところに行きたかった。
夏の花火も冬のスノボーも俺の写真を一緒に持って行って見せてな。
あ、気味悪いとか言わんといてや！
望にご飯を作ってあげたかった。
俺が作ったもんを美味しい美味しいって食べる望を見たかった。
ひっそり練習してたんやけどどうも上手くいかんくて、結局披露することもなかったな〜。悔しい！
望のことをもっと知りたかった。
いっぱい色んな表情見たけど、まだまだ俺の知らん望はいっぱいおったんやろうなって思うとめっちゃ嫌やねんな。
まあ俺が一番好きな望の表情は笑った顔一択やけどな！
望ともっと写真撮りたかった。
望はいっぱい俺の写真撮ってくれたけどふたりの写真少なくない？
寂しないように棺の中に一緒に入れたってや！頼んだで！
それから、俺のこと。
忘れてほしいと言えば嘘になる。
ほんまはずっと忘れんといて欲しいけど、それやときっと、望は幸せにはなれへんから、どうか忘れて下さい。
ズルい男でごめんな？
でもせっかく"好きな人が出来た"とかひどい男を演じたのに、また現れるんやもん。
これくらいのワガママは聞いてや？
それと、どうか泣かんといて。
望の笑顔が、一番大好きやで。
今までありがとう。それからバイバイ。
世界でいち＿＿＿＿る望へ。
�霤朕鰺�
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終わり
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作者名：ひなこ | 作成日時：2022年12月17日 22時
