〇 クリスマスぐらい 2 ページ20
・ フジ side ・
フ「 キヨ、酔いすぎだ。 」
キ「 いーじゃんかぁ。俺だって寂しいんだよぉ。 」
編集作業も終わらせて直ぐに俺の家に直行してクリスマス会が始まった。
妻が、3人の好きな食べ物を用意してくれていた。
それが嬉しかったのか久しぶりにキヨが飲んでそのまま酔っ払った状態になった。
キ「 俺さぁ、実を言うとさぁ、Aに女優やめてほしいんだよね。 」
ヒ・フ「 え? 」
思わぬ言葉に俺もヒラも聞き返した。
キヨは平然とした顔で酒を飲み言った。
キ「 俺さぁじゅーぶん養えると思うんだわ。
あいつのこと。 だからさ、専業主婦やって欲しいんだよ。
そしたらずっと一緒にいられるし、俺も嫉妬しなくていーじゃん?
でもさ、あいつには好きな事しといて欲しいんだよな。 」
そういうキヨは真剣な顔をしてた。
…さっきまで酔ってた人とは思えないわ。
キ「 小さい頃から女優目指してあの業界入ったからやっぱり辞めて欲しくないし頑張って欲しいんだよな。
でもやっぱり専業主婦して欲しい。
俺ずっとずっと耐えれるかなあ。 」
フ「 …キヨもそんな事考えるんだね。 」
ヒ「 ねー。あんなに彼女はいらねーとか高校の時言ってたのに。 」
キ「 結婚したら思うって。なぁ、フジ 」
まあ、そうかもしれない。
一応妻はパートとかで働いてはいるけどAちゃんみたいに不定期じゃないし。
キヨもキヨなりに考えてるんだな。
フ「 それはさ、Aちゃんにも話してみたらいいんじゃない? 」
キ「 …いーや。今は辞め時じゃ無い。 」
キヨは分かっている。
Aちゃんの努力とか、これまでの功績とか。
だからこそ、辞めろって自分の気持ちだけじゃダメってことも。
やっぱりキヨって、不器用だし、直ぐ調子乗るけどやっぱり根は真面目なんだよなあ。
そんなことを思っていると俺の携帯にLINEが来た。
Aすみません今からお邪魔してもいいですか?撮影が終わりました。
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鮭大根(プロフ) - 好きです(突然) (2020年6月25日 21時) (レス) id: c882518901 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅 | 作成日時:2020年6月8日 4時