桜の花びら一枚 ページ2
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ヨコハマの街を爽快に走る一台の車。
陽の光に反射する黒光りは如何にも高級そうである。
そんな車を走らせてる男は片手でハンドルを握り、助手席に丁寧に置かれている花束を見てふっと微笑む。
男は仕事で遠方に出ており、帰りにそのまま花束を買い、ある場所へと向かっていた。
車を走らせ1時間、漸く着いた建物のあまり人気のないところに車を置き、先程の花束を抱え建物に入る。
中は老人や子供、老若男女問わずの人々がいて、洒落た格好をした彼は少しこの場に不釣り合いな気を感じさせる。
黒の外套を揺らしながら男はそのまま建物の受付の前を通り、階段を上がった。
白い廊下を迷うことなく歩き、辿り着いた扉の前。
白い引き戸の横には【朝比奈 A 様】と書かれたプレート。
ドアを軽くノックすれば「どうぞ」と中から
綺麗な風鈴のような声が聞こえた。
その声を聞き男はドアを開け、ベットの上にいる彼女に微笑む。
「よぉ。また来たぜ」
その男の声に彼女は窓の外へと向けていた視線を移し彼の姿を目に捉えると嬉しそうに微笑んだ。
『こんにちは。中原さん』
中原と呼ばれた男。褐色の髪に黒いお洒落な帽子が特徴的な彼は黒社会のトップに君臨するポートマフィアの五大幹部 中原中也である。
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月華桜(プロフ) - リーザさん» コメント有難う御座います!楽しみにして頂けているなんてとても光栄です!これからも応援よろしくお願いします! (2019年5月12日 16時) (レス) id: dc051cccc9 (このIDを非表示/違反報告)
リーザ(プロフ) - コメント失礼致します。いつも月華桜さんの作品楽しみに読ませていただいております。とても綺麗な文章で、更新される度に感動してしまいます。これからも無理のないよう更新頑張ってください。応援しています(´∀`) ( (2019年5月12日 15時) (レス) id: 0dd43e413c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華桜 | 作成日時:2019年5月8日 20時