君の言い訳を聞かせて【taiga.k】 (ページ21)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:31,215 hit

. ページ21

.

通話を切って、ジェシーくんに返す。
そのまま放送室に向かおうとすると、ジェシーくんも一緒に来てくれるようだった。

『ケータイ、貸してくれてありがとう』

ジ「どういたしまして」

『カラオケ久々だから楽しみだな～』

ジ「俺、ちょー歌上手いよ」

『そうなの？！余計楽しみになってきた！』

ジ「きょももすげー上手い」

『へー、なんかイメージと違う笑』

ジ「どんなイメージよ笑」

『なんか、国歌とかサライとかまじめに歌いそう笑』

ジ「ハハハハハハ！！！！」

『ちょっ！声大きい！！！みんなびっくりしてるから！！！』

急に馬鹿でかい声で笑い出したので、びっくりした。
ただでさえ、女子校に高身長ハーフのイケメンが歩いてるってだけで目立っているというのに！

隣歩くの恥ずかしいなぁとか考えながら、残りのクレープを食べ切る。
途中、担任に食べ歩きするなよ！って注意されたけど気にしない。

何歌おっかな～なんて、楽しそうに歌っているジェシーくんの鼻歌を聞きながら歩いているといつの間にか、放送室前の受付に到着していた。

「あれ、A先輩どうしました？」

さっき受付交代してくれた後輩がキョトンとしたら顔でこっちを見ている。

『机の中にケータイ入ってないかな？』

「机？あ、入ってますね笑」

机の中をゴソゴソと確認した後、私のケータイを渡してくれた。

『ごめん、ありがとね！』

「隣の人、彼氏ですか？」

渡すついでに気になって、と聞かれる。
女子校で隣に男子連れて歩いてたら彼氏だと勘違いされるのは当たり前だよね。

『ううん、違う。友達の友達？』

ジ「え！俺ら友達じゃなかったの？！ハハハハハ！！！笑」

『ほんとうるさいジェシーくん黙って！』

隣で爆笑してるジェシーくんを黙られようと必死になるが、黙る様子はなかった。

後輩は怪訝そうな顔でジェシーくんを見つめている。

あ、これウザがられてるな笑
こんなにイケメンなのに勿体ないとか思ったのは秘密だ。

.

__________________
説明し忘れてたのですが、
Aちゃんは中高一貫の学校設定なので、後輩がいます。