君の言い訳を聞かせて【taiga.k】 (ページ16)

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「まさか、Aとプリンスが仲良くなるなんて思わなかったなぁ」

『えー、仲良くないよ』

京「おい！お前失礼だろ笑」

ケタケタ笑いながら、心地がいい会話が続いていく。

京「そーいえばAの親友は？元気？」

「え…？なんでプリンスAの親友のこと知ってるの？」

京「え？花火大会で会ったから」

やばいと思った時にはもう遅い。

さっきまでの楽しい空気が一瞬にして重くなるのを感じた。

「花火大会Aと一緒に行ったの？」

京「うん、俺が誘った」

「…プリンスが？」

京「うん」

『あ！ほら、ゆゆかがおじいちゃん家行ってた時、連絡したでしょ？』

「…うん」

『その時に返す物あってさ、せっかくなら親友も一緒に見たら楽しいよねって思って、』

花火大会の話は、ゆゆかにはしてなかった。
でも別に隠してたわけじゃないんだけど、
どう話せばいいのかわからなくて、

でも言わなかったのは違うよね。
ごめんなさい。

『今度はゆゆかも一緒に行こうね！』

「うん、楽しみにしてるね」

笑顔だけど少しだけ悲しそうな幼馴染の顔。
こんな顔をさせてしまった事に後悔しつつ、なんてそんな話をしたんだと京本を睨みつけると、京本は自分のことを指さしながら「え？おれ？」と小声で呟いた。

『じゃぁ、私そろそろ帰るね』

京「もう？」

『宿題終わってないし、やらないとやばい笑』

京「お前やってないのかよ笑」

『京本うるさい笑
ゆゆか、また明日学校でね！』

「うん、ちゃんと宿題終わらせなきゃだめだよ笑」

また明日ね、とゆゆかが呆れたように笑っていた。
飲み終わったフラペチーノを手に取り、席を立つ。

京「あ、おい。送ってくよ」

『まだ外明るいから大丈夫。お二人はごゆっくり！』

まだ何か話したそうな京本に気づかないふりをして、そのまま店を出た。

お店の外にでて振り返って2人を見ると楽しそうに話している姿が見える。

うん。

やっぱり笑い合ってる二人はお似合いだ。

そう言い聞かせるようにお店を後にした。

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