君の言い訳を聞かせて【taiga.k】 (ページ2)

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幼馴染のゆゆかは、私と正反対な性格で女の子っぽいし可愛い。
私はどちかといえばガサツだし、格好も女の子っぽくない。言葉遣いも悪い。

引き立て役にはもってこいだと自分でも思っている。

大好きな親友には幸せになってもらいたいから、絶対にキューピットになるんだ～！！っと意気込んでいた。

今思えばあの時

ゆゆかの誘いを断っておけばよかった。

夏祭りになんて行かなきゃよかった。

そんな風に、何度後悔しただろう。

夏祭り当日

『ゆゆか～おまたせ！』

化粧もせず、髪はひとまとめにして、ハーフパンツにビックサイズのTシャツを合わせ、斜めにチェックシャツをかけて結んだ格好で、待ち合わせ場所に着くとゆゆかはしゃがみこんでいた。

「A、どうしよう。緊張してきた…」

『別に告白するわけじゃないんだし』

「会えなかったらどうしよう」

『…？約束したわけじゃないの？』

話を聞けば、一緒に行く約束したわけでは無かったらしい。
塾のクラスの会話の流れで、夏祭りに行くって会話をしていただけだったみたい。

この人混みの中、会えるか会えないか分からないのに、それでも会いたいって思えるなんて恋愛って素敵だわ。うふふ。

『私お腹空いたから焼きそば買ってくるけど、ゆゆかは？』

「ゆゆかも行く！」

立ち上がったゆゆかの格好はふわふわなレースのスカート。
パステルカラーのタンクトップにキャミソールを肩から羽織っていて、女の私から見てもとても可愛かった。
ほんのり化粧をしていて、頬もピンク色だ。
まじまじと見ていると「…変かな？」と上目遣いで聞かれる。

『可愛い！！私がプリンスなら確実に惚れる。100点！最高！』

親指を突き立てると、ゆゆかは笑っていた。

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